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小林よしのり、山尾志桜里、倉持麟太郎が「権力を縛るための立憲的改憲」を大議論!

4月3日(火) 8:55

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 本日、小林よしのり氏の『ゴーマニズム宣言』が23年ぶりに『週刊SPA!』に連載として復活した。そして、小林氏が今、注力しているのが安倍政権による憲法改正への抵抗だ。「集団的自衛権」を容認する自民党の改憲案に反対し、「個別的自衛権」を憲法に明記するべきと主張する小林氏は、立憲民主党の山尾志桜里氏と弁護士の倉持麟太郎氏とともに「立憲的改憲」を訴えている。だが、「立憲的改憲」とは何か? 3人が語る!

◆我々の自由を権力から守るため、侵略戦争をさせないための改憲を!

小林:3月25日の自民党大会では素案の提示のみで、改憲4項目の条文案は示されなかった。そして、今は財務省の文書改ざん問題で揺れていて、果たして安倍政権が改憲の発議をできるのか、という状況にはなっているけどね。ただ大前提として、条文で書いてある憲法と立憲主義のどっちを取りますかという命題があるのよ。政治家も国民も、これがわかっている人が非常に少ない。

 安倍政権は立憲主義を取りませんということになっている。権力は縛らせず、なるべく自分たちの好き勝手やります、と。一方で野党は、ほとんど形骸化してしまった憲法を守ることが第一で、立憲主義なんかどうでもいい。現実にはどんどん破られ、憲法違反され、しかもそれを止められないのに、心のよりどころになるからと死守しようとしている。わしはそれを本当におかしいと思っている。憲法とは権力を国民が縛るためにあるもので、現実が変わればどんどん作り替えていくべき。その無限の作業が立憲主義です。

 憲法に完成はない。我々の自由を権力から守るために憲法は作り替えていかなければならん。それが立憲的改憲なんだ。

山尾:改憲は怖いという気持ちは理解できるんです。なぜなら日本では権力をもっと自由にしろという改憲案しか出たことがないから。でも国際社会を見れば、リベラルの側から権力を縛るような改憲案を提案して、どんどん議論をしています。私たちの立憲的改憲も、そういう改憲案です。

――なぜ今、リベラルの側からの改憲が必要だ、と?

小林:いや、立憲的改憲はリベラルだけのものではない。わしは保守だが、保守だからこそ権力の暴走を止めなければならない。保守派の連中はこれがわかってない。わしからすれば、安倍政権は保守ではない。安倍政権は集団的自衛権を容認したまま、自衛隊を憲法に明記していようとしているが、わしが『SPA!』と別れてからの23年間で一番腹立たしかったのはイラク戦争に日本が賛成したことなんだ。わしはそこで保守派と袂を分かった。なぜ保守を名乗る連中が、アメリカの属国となることに賛成するのか、と。集団的自衛権を一部解禁した現状では、解釈次第でアメリカにどこまでも付いていくことになる。イラク戦争より熾烈な戦いに巻き込まれるよ。

山尾:今の改憲論議では、護憲派が「戦争で亡くなった方の魂が詰まった9条を壊すのか」という非難をし、改憲派は「北朝鮮のミサイルが飛んでくるかもしれないのに非現実的なことを言うな」と非難する。しかし立憲的改憲とは、戦争の反省を踏まえて9条を本当に機能させるため、もう一度書き直すという立場です。安全保障においても今の日米関係を見たときに、集団的自衛権を認めてアメリカの軍事協力の要請を断るカードを自ら手放すよりは、個別的自衛権を規定して、そこに集中したほうが国益に沿うという話をしているわけです。つまり対米依存からの自立という問題で、これは改憲派にも護憲派にも通じるはず。

◆北朝鮮のミサイルにも立憲的改憲で対処できる

倉持:それはまったく異議ないですが、右でも左でも声が大きい人たちの数を大きく見積もりすぎているのではないかと最近すごく感じています。本当に訴えていくべきなのは護憲か改憲という意見を発していない、真ん中にいる人たちです。その層にどうやって訴えていくかというのが、立憲的改憲の一番のコンセプトのはずです。

山尾:多分、『SPA!』を読んでいる人たちは、その“真ん中”にいる人たちなんじゃないですか?

――しかし政治に関心がない人に関心を持ってもらうのは大変です。

倉持:関心がない人でも、「北朝鮮のミサイルは脅威だから、いざというときは撃ち落とせたほうがいいし、攻撃されたときは反撃すべき」くらいは思っているはず。

山尾:「だけどトランプに付き合って中東に行くのはやめたほうがいいよね」とも思うような、そういう普通のバランス感覚を、私たちの改憲案では「個別的自衛権の明記」に反映させています。

小林:例えば北朝鮮のミサイルに限定して言えば、それは個別的自衛権で守れる。それがアメリカに守ってもらわないとダメだってところに、すでに錯覚がある。

山尾:どうして北朝鮮が日本にミサイルを撃つのかという、その原因を考えないといけません。日本にとっては拉致の問題がありますが、北朝鮮から見たら日本を攻撃する理由は基本的にない。しかし、日本はアメリカと仲間どころか一体だと思われているのでミサイルを撃たれる。そのリスクを減らすためには、アメリカとは「一体ではなく連携」というあるべき正常な姿に戻していくべきです。これがトランプさんに100%従う集団的自衛権では、かえって危ない。仮に撃たれた場合も、個別的自衛権であれば対処することができる。それは今までもやってきたことです。これを憲法に明記するのは、何ら極端な主張ではないでしょう。そういうことをわかりやすく伝えていくことが、これから大切になってくると思っています。

小林:とにかく憲法典ではなく立憲主義が大事だということを、護憲派の議員たちがわからないといかん。これから国民全員にどう伝えていくかということで、わしも『SPA!』に帰ってきたわけだが、まず議員たちに党派を超えてわからせないことには、議論が生まれない。もともとは護憲派も自民党の改憲案(2012年版)に対して、「家族を大切にすべきと書いてあるが、これでは憲法で国民を縛っている。立憲主義に反する!」という理屈で反対した。それなのに立憲的改憲に対して、「改憲はとにかく反対」というなら、お前たちが言ってきた立憲主義とは何だってことになるわけ。安倍政権に反対するための道具として使ってきただけかって。

――立憲民主党は大丈夫ですか?

山尾:野党第一党が「護憲と改憲の二元論を超える」と言ったわけです。これは何度でも書いていただいて、内外に知らしめたい。

小林:でも、さっき倉持くんが護憲派は決して多くないと言ったけど、その少ないけど声がでかい人たちが立憲民主党にいるじゃない。

倉持:だから、そこばっかり見ていて世間の大多数が見えていないのが政党としての問題なんです。

取材・文/小山田裕哉 撮影/植松千波

※週刊SPA!4月3日発売号「小林よしのり×山尾志桜里、倉持麟太郎 [立憲的改憲]で安倍を食い止めろ!」より一部抜粋。さらなる議論は『週刊SPA!』本誌にて!



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