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個人型確定拠出年金に加入するべき? 最新年金事情からひも解く必要性

3/21(火) 9:50

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 老後に全員が受け取る年金に「国民年金」がある。公務員や会社員ならば厚生年金も上乗せで受け取れ、一部の企業の社員の場合は、企業年金なども受け取れる。わざわざ個人型確定拠出年金に加入する必要はあるのか。その必要性を考えてみよう。

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■今後の公的年金の給付見通しは暗い

 平成28年度の生命保険文化センター「生活保障に関する調査」による意識調査の結果、夫婦2人で老後生活を送るうえでの日常生活費が最低いくら必要かについては、月額平均22万円となった。さらに、旅行やレジャーなども含めた、ゆとりある生活を送るための費用は平均34万9000円という結果だった。

 では、実際に受け取れる年金額はというと、平成26年度の厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給権者の平均年金月額は約14万5000円、国民年金受給権者の平均年金月額は約5万4000円だ。

 たとえば、夫が厚生年金と国民年金、妻が国民年金のみ受給ならば合計25万3000円となる。最低限の生活は送ることはできるだろうが、旅行やレジャー、趣味を思う存分楽むには“心もとない金額”と感じる多いのではないだろうか。

■年金制度継続の難しさ

 さらに、少子高齢化が進むなか、年金制度を永続させることが政府の至上命題であり、給付額の抑制や受給開始年齢の引き上げで調整をさらに進めるだろう。

 国民年金の給付に際しては、現役世代の所得に対する年金額の比率「所得代替率」という指標がある。平成26年度の財政検証では「年金を受給し始める時点で、現役サラリーマン世帯平均所得の50%を上回っていること」という方針はあるものの、経済や人口動向によっては受給開始後にそれを下回る試算が出ている。もっとも最悪のパターンでは42%にまで落ち込み、実際の所得代替率は平成26年時点で62.7%だ。今でさえ、公的年金を持続可能にするためには給付水準が高すぎるとの声が上がっている。今の現役世代が給付開始年齢に達する頃には、所得代替率が下がることはほぼ間違いないと思われる。

■企業年金は“確定給付から確定拠出にシフト”

 会社員なら、勤め先で企業型確定拠出年金以外の企業年金に加入している場合も多いだろう。企業年金には企業型確定拠出年金以外に「確定給付年金」と「厚生年金基金」もあるが、今、企業型の確定拠出年金に年金制度を移す企業が増えている。企業型確定拠出年金は、従業員にとってはもちろんのこと、企業にとってもメリットのある制度だからだ。

 まず、拠出金は損金計上できるため、法人税が軽減される。さらに、従業員自身が運用先を選ぶので、年金運用のリスクも負わなくて済む。このように聞くと「従業員への責任転嫁なのでは」という疑念が生まれるかもしれないが、年金の積み立てや運用が経営を圧迫しているようでは元も子もない。そう考えると、企業型確定拠出年金での資産準備は非常に合理的だ。

 さらに言うと、従来の企業年金だと、原資は会社とは分別管理されているものの、運用が予定通りにいかない場合などは減額されることがあり得た。その点、企業型確定拠出年金なら企業が拠出した分でも、拠出された時点で従業員に財産権が移る。自分で運用することにより年金額も把握しやすくなるので、老後資産のめどが立てやすい。

■公務員の優遇制度も廃止に

 また、公務員においても年金減額の波が押し寄せている。平成27年10月に共済年金は会社員の厚生年金と一元化され、2万円程度の上乗せ年金であった職域加算が廃止された。代わりに年払い退職給付が導入されたのだが、これはモデルケースで1万8000円程度の上乗せとされており、職域加算と比べると毎月約2000円減っている。

 さらに、退職金は平均400万円も引き下げになった。この減額はかなりの痛手だ。かつては「将来安泰」と言われていた公務員も、制度改革により老後資金が減り、リタイア後の生活の見直しが必須となった。

■「国任せ」「会社任せ」を脱し、自助努力が必須の時代に

 公的年金は物価や賃金、企業年金は経営状況などによって左右され、給付額は決まっていない。公的年金だけを老後生活の頼りにするには、あまりにも危うい選択だ。余裕のある老後のために、国や会社に任せきりにするのではなく、早いうちに資産形成を学び、自分でお金を増やしていく方法を身につけるのが得策だ。

 そのために、強力な税制優遇があり、自分で運用する個人型確定拠出年金を利用するのはとても有効な手段なのである。今こそ「じぶん年金」の仕組みを学び、将来の糧とする必要があるのだ。

(マネーライター・永井志樹子)


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