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舛添辞任で見逃された都議会の大罪――追及なし、給与カットなし、退職金2200万円の幕引き

6月20日(月) 9:02

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◆舛添問題の徹底追及を止めたのは都議会自民党の自己保身

<文/教育評論家・野田数 連載第11回>

 舛添知事が辞任を表明した。

 舛添問題への対応で、マスコミや世論から集中砲火を受けた都議会自民党は、わが身かわいさで舛添知事を「切り捨てた」のである。

 連載第10回「舛添知事は都議会を解散せよ――都議たちの“政治と金”問題を逃すな」で筆者が述べたが、16日発売の『週刊新潮』でも書かれているように、舛添知事が批判を受けてきた公用車の公私混同使用や政治資金の私的流用、税金を原資とした政務活動費(舛添知事の場合は政党助成金)を利用した資産形成などは、都議会議員達も今まで堂々と行ってきたことなのである。

 筆者は、舛添知事が最後に心を入れ替えて、都政における利権構造や都議会議員達の政治と金の問題を明らかにし、都議会を解散することを期待したが、そこまでの腹がなかったようだ。

 ここまで生き恥をさらしたのなら、せめて最後に都政を浄化して辞めれば、舛添知事の評価も少なからず上がったのにと残念に思う。

 一方、都議会自民党は、舛添知事を追い込み過ぎて逆に自らの「不都合な真実」を暴かれることを防ぐため、20日に予定されていた総務委員会の集中審議を中止した。そして野党が主張する舛添疑惑を追及するための「百条委員会」の設置も否決した。

 彼らは自らの保身のために舛添知事を見捨て、同じく自らの保身のために舛添知事を守ったのだ。

◆追及なし、給与カットなし、退職金2200万円の幕引き

 それだけではない。都議会与党は舛添知事の疑惑を追及しないばかりか、なんと退職金2,200万円を認めてしまった。しかも舛添知事が約束した給与100%カットを吹き飛ばした。さらに、13日に開催された総務委員会の集中審議で各党から要求された資料提出は、うやむやにされてしまった。

 都議会自民党は、15日の舛添知事の辞任挨拶の後に、「文字通り」盛大な拍手で舛添知事を見送ったのである。

 この、都民感覚と完全にズレている「ムラ議会」を変えない限り、都政の刷新は不可能である。

◆舛添知事を延命させてきた都議会の大罪

 都議会議員選挙は中選挙区であると同時に、有権者の関心も低いので、彼らは組織票、固定票だけで当選してしまう。そして、マスコミの監視の目が行き届かないため、好き勝手なことをしているのだ。

 しかし、この度の舛添疑惑をマスコミが徹底して報道したため、図らずも都議会のいい加減さが都民、国民にさらされてしまった。

 都議会は舛添疑惑を徹底して追及しなければならない。各党は調査チームを解散せず、舛添疑惑を追求すべきだ。

 都議会議員は1期4年間で、報酬や政務活動費など1億円の公金を受け取っている。また、都議会の予算は年間60億円である。これだけのコストをかけているにもかかわらず、都議会は機能していなかった。

 はっきり言って、『週刊文春』が明らかにしなければ舛添疑惑は表面化しなかったのだ。私たちは都議会が舛添知事を延命させてきたことを忘れてはならない。

◆民意無視、過去に自殺者まで出した陰湿な「ムラ議会」を解体せよ

 今回の問題は都民だけの問題ではない。日本国民全体の問題である。

 都民の各家庭には、都税の振り込み用紙が届いていることだと思う。固定資産税、都市計画税、自動車税などだ。

 また、東京都内の事業所のある企業団体は、法人都民税や法人事業税など東京都に税金を支払っている。大体の企業は都内に本社を置いているだろうから、日本国民の多くは間接的、直接的に東京都に税金を納めていることになるのだ。

 だからこそ、私たちが働いて納めた税金が、いい加減に使われてきた現状を許してはならない。

 世界最大級の都市である東京都の議会が、民意からかけ離れた「ムラ議会」であっていいはずがない。過去には都議会自民党内部から自殺者まで出したことのある、この陰湿な「ムラ議会」を解体し、刷新しなければならない。

 筆者はいずれ、議員の批評を実名入りで明らかにしたいと思う。

【野田数(のだかずさ)】

教育評論家。東京都出身。早稲田大学教育学部卒業後、東京書籍に入社するが、歴史教科書のあり方に疑問を持ち、政治の道へ。東京都議会議員時代に石原慎太郎氏、猪瀬直樹氏と連携し、朝鮮学校補助金削減、反日的な都立高校歴史必修教材の是正を実現し、尖閣購入問題などで活躍。その後、多様な経験を活かし、ビジネス誌や論壇誌で本質を突いた社会批評を展開している。



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