映画『無伴奏』で、成海璃子、池松壮亮、斎藤工といった主要キャストとならび、話題となっているのが、エマ役を演じた遠藤新菜(21)だ。そんな彼女は女性ファッション誌・non-no専属モデルも務める。ヌードや官能シーンなど、大胆な演技にも挑んだ彼女について、本作のプロデューサー登山里紗さんに話を伺った。
◆遠藤新菜、池松壮亮&斎藤工のお尻に赤面
――遠藤さんを起用した理由は?
登山:主演の成海璃子さん、それと池松壮亮さん、斎藤工さんのキャスティングが決定して、あとはもう1人のキーパーソン・エマを決める段階でした。そのタイミングで、監督の矢崎さんが演技のワークショップを開催されていて、そこに参加していたのが遠藤さんでした。
――見た瞬間にこの子だと?
登山:4日間のワークショップだったんですが、最終日に「あ、エマがいる!」と急に思ったんです。それで打ち上げで彼女から、過去に出演した映画の話とかを聞いて、難しい役にも挑む姿勢にガッツを感じて、後日オファーしました。
――オファーの段階から脱ぐことは決まってたんですか?
登山:脚本段階から「夕闇に、エマの白い乳房が浮く。」、「エマの乳房をじっと見る響子。」というト書きがあったんですが、後から具体的に詰めていった感じす。
――non-noのモデルさんもされていて事務所的にNGは出ませんでしたか?
登山:事務所側もとても理解がありました。監督が矢崎仁司さんで、成海璃子さん、池松壮亮さん、斎藤工さんという実力派の役者さんとの共演の重要な役で、直木賞作家の小池真理子さんの原作にある重要なシーンだったからだと思います。本人も「ここは隠して」といったようなリクエストもなく、そのまま挑んでくれましたね。
――公開前から斎藤工さんとの官能シーンが話題になってましたが、実は他にも脱いでいるシーンありますよね?
登山:海で水着に着替えるシーンですね。
――実はあの場面でガッツリ脱いでますよね?
登山:ご本人は、その着替えのシーンが一番恥ずかしかったと言っていました。
――あのシーンは実際に外で撮影したんですか?
登山:千葉県の館山市で撮影しました。周りに人がいたりもして、もちろん見えないように隠してましたけど、今年になってインタビューで、「海に誰かいて、見えているかもしれないと恥ずかしかった」と言っていました。
――昼間のシーンでしたしね。
登山:それと“おしり”ですね(笑)
――“おしり”ですか?
登山:池松さんと斎藤さんが、車の外に立って、着替えが他の人に見えないようにするというシチュエーションで、窓はちょうど2人のおしりの位置だったそうです。車内は少ないスタッフで、覆いかぶさっていない側は丸見えだし、反対側は“おしり”だし……恥ずかしくて見れなかったと言ってました(笑)。
――遠藤さんは、本作で髪をバッサリと切られましたよね。
登山:セシルカットですね。それまでロングだったんですが撮影にあわせてカットされました。それと髪型だけじゃなくて、セシルカットが似合うようにと体重も1ヶ月弱で5kgぐらい落としているんです。
――元々細いのに、それは大変なことですね。
登山:短期間で痩せると胸から痩せていくので、脱ぐシーンが控えていたことを考えると、本当に女優魂がないと出来ないことだと思います。
――脱ぐシーンといえば、斎藤工さんとの官能シーン。その時の様子は?
登山:本当に度胸がある方で、全然おどおどしない。カメラがまわると、むき出しの自分を斎藤さんに委ね、演じきってくれました。
――彼女の体当たりの演技は、欠かせない要素の1つでしたよね。
登山:高校3年生の響子が映画や小説でしか知らなかったセックスを初めて自分事として捉えて大人になっていくストーリー上、とても重要でした。ただ、記事には脱いだシーンばかり取り上げられてしまいますが、他のシーンも含め、プライベートのご本人とは全然違う印象の自由奔放なエマを見事に演じられているので、遠藤さんにオファーして本当に良かったと思います。
■映画『無伴奏』
直木賞受賞作家・小池真理子の半自叙伝的小説を、『三月のライオン』の矢崎仁司監督が完全映画化した作品。学生運動が盛んだった時代を生きる女子高生・響子(成海璃子)を中心に、美しくも儚き男女の恋愛模様と時代の潮流を映し出した青春物語。
登山里紗
映画の企画から、キャスティング、英語字幕翻訳から宣伝まで、マルチに活躍する映画人。留学中にフランシス・フォード・コッポラ監督のAmerican Zoetropeでインターシップを経験。アシスタントプロデューサーとして『あぜ道のダンディ』(監督:石井裕也)、『狙った恋の落とし方』(監督:フォン・シャオガン)等に参加。近年では常盤貴子主演『向日葵の丘 1983年・夏』や奥田瑛二主演『赤い玉、』などの宣伝を担当し、本作『無伴奏』でメインプロデューサーデビューを果たした。
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