Amebaニュース

「沖田浩之」36歳で謎の自死に隠されていた「8000万円」の抵当権

2月29日(月) 5:10

 1980年代に社会現象となった「竹の子族」から飛び出した、俳優の沖田浩之は、僅か36歳で自ら命を絶った。当時、世間はその理由を「女性問題」「俳優業に絶望」などと想像交じりに漠然と報じたが、ついぞ真相は明らかにならなかった。が、17年の時を経て、親族の1人が本当の理由を明かした。

 ***

「沖田君が亡くなった原因は、はっきり言って借金の問題ですよ」

 と、断言するのは沖田の叔父である。沖田は99年の3月27日に、神奈川県川崎市内の自宅で縊死(いし)している姿を家族に発見された。

「葬儀は4日後の31日に営まれ、多くの芸能関係者が参列してくれました。中でも弔辞を読んだ奥田瑛二さんは見事で、弔辞の紙を広げているんですが、何も書かれていなかった。それでもスラスラと沖田君との思い出を語り出すものだから、“さすが役者さんだなあ”と感銘を受けたのを覚えています」

 斎場には、沖田が所属していた事務所社長の津川雅彦(76)の姿もあった。

「津川さんからは“昨日、浩之君と酒を飲んだ時、役者として悩みを抱えていた彼に厳しいことを言ってしまった”と懺悔の言葉を頂きました。自分の叱責が自殺の原因ではないかと悔いていたのです。確かにそれも、沖田君の死と関係があったかもしれません。でも、本当の理由はやっぱりお金。葬儀の夜、沖田君の4歳年上のお兄さんが、私らの前で涙ながらに弟の死の理由を告白していたんです」(同)

 人気俳優の突然の死に、東京・品川区の桐ヶ谷斎場には多くのファンや取材陣が押しかけた。そのため親族たちが一息つけたのは、すっかり日が暮れてからのことだったという。

「私たちが棺桶に花を入れながら、それぞれ別れを惜しんでいた時のことです。突然、お兄さんが堰を切ったように泣き出して“俺に責任があるんだ。浩之には借金の連帯保証人になってもらっていた”と言ったのです。何も知らされていなかった私たちも驚きましたが、沖田君の奥さんも全く知らされていなかったようで、相当ショックを受けた様子でした」(同)

 沖田は、神奈川県の川崎市内で不動産業やゴルフ会員権を扱う会社を経営する、裕福な家に生まれた。自殺した当時、会社は兄が継いでいたが、その業績は決して順調ではなかったという。ベテラン芸能記者が振り返って言う。

「沖田が死ぬ3年前の96年に、経営を退いていた父親が、会社を傾かせた長男を心配して“俺の保険金で負債を返済しろ”と言い残して自殺したのです。以来、沖田にも巨額の借金があるのではとの噂が、事あるごとに取り沙汰されました」

 燻ぶり続けた沖田の実家にまつわる経営不振説。が、沖田の兄は親族に衝撃的な告白をした後も、表向きは弟の借金苦を否定し続けた。

「お兄さんは集まった記者を前に、“父の事業を引き継いだのは私です。借金を含めて遺産を相続したのは私個人であって、弟は一切、関係していません”“弟は実家の土地と建物を相続したに過ぎない。借金で首を吊ったのではないことは、あいつの名誉のためにもハッキリ言わせてもらいます”と断言した。棺を前にした堂々とした物言いに、疑いの目を向けていた記者たちも反論できなかったのです」

 こうして沖田の“借金苦による自殺説”は急速に萎んでいったのである。

■連帯保証人の判子

 当時の登記簿謄本を見ると、兄が社長を務めていた「共栄不動産」は、川崎市役所の近くに5階建ての自社ビルを所有していたことが分かる。ところが、ここには極度額3億円もの根抵当権が設定されていた。また、実家は兄の言葉通り沖田が相続していたものの、地元の金融機関から8000万円の抵当権が設定されていたのである。

 先の芸能記者が解説する。

「葬儀からしばらく経って、謄本をもとに、この点を問い質した記者もいたのですが、お兄さんは“あくまで書類上のこと”との主張を繰り返した。彼も、沖田の死から3年後の02年4月に自ら命を絶ちますが、自分が弟に借金を背負わせていた事実は最後まで認めず仕舞いだったのです」

 あくまで真相を胸に秘め続けた沖田の兄。その理由は己の無力を恥じた世間への見栄か、或いは純粋な弟への思いやりだったのか。

 先の叔父が後を引き取る。

「後から聞くと、お兄さんは、会社を引き継いだ途端に不動産事業を拡大しようとして大失敗をしたそうです。堅実な商売に徹した父親のようにはいかず、時流を読むこともできなかった。バブル経済の崩壊という大きなうねりの中で、弟に連帯保証人の判子を押させてしまったのですね」

 それこそが悲劇の始まりだったのだ。

「60周年特別ワイド 『十干十二支』一巡りの目撃者」より

「週刊新潮」2016年2月25日号 掲載


【関連記事】
自殺を考えている人にどんな言葉をかければいいか 自殺志願者に「生かし屋」がかけた言葉
「人の肉体は最後にはこうなるのだ」 死の「裏方」を知る「葬送の仕事師」たち
「天地真理」が激白! 「柳沢きみお」も瀬戸際! 誰でも危ない「老後破産」の共通項を検証する
「島倉千代子」大借金を10億円値引きさせた「細木数子」の見返り
「10年後破綻する人」はどんな人か 経済ジャーナリスト・荻原博子さんに聞く
デイリー新潮

国内新着ニュース

編集部のイチオシ記事

この記事もおすすめ

国内アクセスランキング

注目トピックス

アクセスランキング

写真ランキング

注目の芸能人ブログ