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アイデアを出す達人に聞く!日常生活に潜む「発想のヒント」とは?

2月18日(木) 11:00

アイデアを出す達人に聞く!日常生活に潜む「発想のヒント」とは?
何かいいアイデアはない?
顧客や取引先、あるいは上司や同僚からそう言われて困った経験はありませんか? 「企画職」ではなくても、日常の業務やお付き合いの中で新しいアイデアを求められることもありますよね。そんなとき、斬新なアイデアをゼロから生み出すのはハードルが高いものですが、ちょっと目先を変えた「ヒント」を提供できるだけでも、周囲があなたを見る目は変わるはず。
もちろん、自分の仕事においても、企画書、提案書などにちょっとしたアイデアを盛り込むことで、一気に説得力が増したり、見る人を引き付けることができたりします。
そこで「アイデアを出す達人」に、「発想のヒント」について取材を行いました。


教えてくださったのは、株式会社ウサギ代表の高橋晋平氏。バンダイで大人向けバラエティ玩具の企画開発を担当し、累計335万個を売り上げた『∞(むげん)プチプチ』をはじめ、多くのヒット商品を手がけてきた「アイデア・コークリエイター」です。
今回は、ゼロからアイデアを出すのではなく、すでに世の中にあるアイデアをちょっとズラすことで自分の仕事に転用するコツについてお聞きしました。
既存のものを、自分の仕事に置き換えて「発想」する
世の中にあるさまざまなモノゴトは人々の叡智の結集であり、そこには自分が直面している仕事の問題のヒントが山ほどあります。それらを自分の仕事に転用するためには、何か考えたいテーマを頭の中に置いておき、どんな情報に触れても「自分のテーマに置き換えたらどうなるか?」を考えるクセをつけてみてください。少し訓練が必要ですが、練習すれば誰でもどんどん上達し、アイデアの量が増えていきます。
例えば、日常でこんなことを試してみましょう。
●量販店を一周し、いろいろな商品のパッケージを見てみる
商品のパッケージは「ネタ」の宝庫です。作った人たちは、その商品を手にとってもらい、買ってもらうために、考えに考え抜いて作っているわけですから、そこには相当な情報量があります。キャッチコピーや商品の見せ方をみて、「このパッケージを作った人はどうしてこのようなデザインにしたのか」「何を最初に伝えようとしたのか」を考えてみてください。
書かれている文言、情報のレイアウト、フォントの使い方ひとつとっても、「伝え方」の参考にすることができます。これはマーケターやデザイナーだけでなく、プレゼン資料や社内資料を作ることが多いビジネスパーソンすべてに役立つヒントです。
●ニュースを見て、その場でアイデアを置き換える
通勤や移動中の電車内でスマホを眺めているときなど、「今、話題の~~」「最近登場した~~」といったニュースを目にすることがあるかと思います。このとき「ふーん。こんなのが流行ってるのか」で流さないようにしましょう。
例えば、「なでしこ寿司」という、女性が握った寿司が注目を集めているというニュースを見たとします。その際、このニュースのポイントはどこか、1点を抽出します。このニュースの場合は、「従来は男性だった寿司職人が女性になり、魅力的になった」→「男女が置き換えられた」という点が面白いと判断できますよね。(もちろん、抽出するポイントは人それぞれで構いません)
このポイントを抽出したら、今の自分の仕事で、「男女を入れ替えたら面白くなることはないか」「課題が解決できることはないか」を考えてみます。例えば…
「これまでは男性が売っていたけれど、女性が売りに行ったら?」
「ポスターのイメージビジュアルを、女性ではなく男性にしたら?」
「男性用の商品を女性用にしたら?」


…といったようにです。この例は「男女の入れ替え」でしたが、「子ども向けを大人向けに」「若者向けを高齢者向けに」など、いろいろな切り口があるでしょう。このように、目新しいニュースや情報に触れたら、「もっとも重要なポイント1点」を使うことを意識するのがコツです。
●異業種の人と話してみる
ときには異業種交流ができる場所に行ってみると、ものすごい量のアイデアを得られます。まったく違う業界・職種の人のノウハウや成功例、悩みや課題を聞くだけで、自分の仕事で行き詰まっていたことが一瞬で解決することがあります。「そういうものの見方もあるのか」という発見が得られます。異業種や他社では当たり前に行われていることが、自分の業界や会社にとっては目新しく画期的なものだと気づけるかもしれません。
●「人はだれでも○○だ」ノートを作る
私は、商品企画のアイデアを考える際に役立てるネタ帳として「人はだれでも○○だ」ノートを作って持ち歩いています。多くの人が持つ「普遍的欲求」。これを掘り下げてみることで、商品企画に限らず、あらゆる企画や問題解決に役立てることができるのです。
まずは基本から。
「楽しみたい」「笑いたい」「認められたい」「健康でいたい」「好かれたい」「お金がほしい」など。
これをもう少し掘り下げてみます。「認められたい」を例にとるなら、「上司に褒められたい」「顧客から信頼されたい」「後輩から尊敬されたい」「ブログ読者を増やしたい」「有名になりたい」「人気者になりたい」「センスがいい人だと思われたい」など。考え始めたら、おそらくいくらでも出てくるでしょう。
それでも、このレベルではまだまだ漠然としすぎています。さらに細かい項目に分けて、思いつくだけノートにメモをとっていきます。例えば…
「フェイスブックで『いいね!』を押してもらえる写真が撮りたい」
「美容室で、自分に一番似合う髪型を的確にオーダーしたい」
「ブログネタが尽きないように、毎日おもしろい情報がほしい」
「怠けずに仕事のスキルアップの勉強を続けられる性格になりたい」


これくらい細かい説明で書き連ねていくと、その欲求を満たすアイデアを考えれば、それは「ニーズがあるアイデア」ということになります。最初は、自分自身がほしいもの、叶えたいこと、やりたいことを思いつくだけ書いてみてください。その中には、大多数の人が同じことを考えそうな項目がたくさんあるはずです。
また、周囲の人の言動を観察し、さまざまな人の欲求をどんどん書き溜めていくのも有効です。
アイデアとは「問題解決法」。人の欲求に対して敏感な自分になれば、アイデアは自然に生まれてくるものです。

高橋晋平氏/株式会社ウサギ代表取締役 おもちゃ開発者
株式会社バンダイにて約10年間、キャラクターを使用しないバラエティ玩具の開発に携わる。国内外累計335万個を発売し、第一回おもちゃ大賞を受賞した「∞(むげん)プチプチ」や、「∞エダマメ」も手がけた。2014年、株式会社ウサギ設立。現在は、アイデア・コークリエーターとして企業と共同で新商品・新サービスの開発に携わる一方、執筆活動、講演、セミナー講師として幅広く活躍中。著書に『アイデアが枯れない頭のつくり方』( CCCメディアハウス )『プレゼンをキメる30秒のつくり方 話し下手でも提案が通る勝ちパターン』( 日経BP社)など。


EDIT&WRITING:青木典子



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