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[小島慶子さん×中野円佳さん対談 第1回] 上の子ケア、仕事との両立、不安…二人目育児あれこれ

10月30日(金) 10:30

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[小島慶子さん×中野円佳さん対談 第1回] 上の子ケア、仕事との両立、不安…二人目育児あれこれ
元TBSアナウンサーで、現在はタレントやエッセイストなど、マルチに活躍されている小島慶子さんと、『「育休世代」のジレンマ』の著者で女性活用ジャーナリスト/研究者の中野円佳さん。中野さんは、インタビュー時に2人目を妊娠中。8カ月終盤で、育休に入る直前でした。2人目の新境地に進む中野さんに、小島さんは、2人目ができたときの体験をコミカルに、でも真摯に語ってくれました。
 
ジェットコースター(=育児)は、怖さを知った2回目に不安爆発
小島さん:先日お会いしたときは、妊娠しているとは全然気が付きませんでしたが…あのときはまだ妊娠されてなかったの?
中野さん:某雑誌の対談で春先にお会いした時には、微妙な時期でしたね。つわりで頭はボーっとしていたのですが、まだ人に言えるような時期ではなくて。今は8カ月です。小島さんは、2人のお子さんがいらっしゃいますよね。2人目が生まれたとき大変でしたか?
小島さん:私は、上の子の時には生後9カ月で仕事に復帰したんですよ。その時は、子どもが1人でも、育児はすごく大変で…。ところが、あるとき子どもが黙々とブロック遊びしているのを見て、「もしかして、もうひとりいたら遊び相手になってくれてラク?」と思ったんです。その後、幸いにも2人目に恵まれたものの、産まれた後、仕事復帰が近づくとともにどんどん不安が増幅してきて…。番組の編成上、2人目の子どもが5カ月のときに復帰したのですが、直前に不安障害になってしまったんです。
中野さん:「不安障害」ですか! 大変だったんですね。
小島さん:実はその前から、私の母との関係に向き合うために、カウンセリングを受けていました。そこに子どもが2人になって、パニック発作が起きたり、絶え間ない不安感に苛まれましたね。ほら、1人目って「知らずにジェットコースターに乗っちゃう」みたいなところあるじゃない? 乗ってから「ええっ! こんなに怖いの!?」ってびっくりするみたいな。2回目に乗るときには、どうなるかわかっているからもっと怖くなる。育児も同じで、2人目には大変さがわかっているだけに不安になってしまって。
 
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中野さん:私も1人目は甘く見ていたかも…。でも小島さんはそれをどう乗り切ったんですか?
小島さん:「やらざるを得ない」っていうだけですね。あとは、夫の理解にも助けられました。子どももね、頑張ってくれました。下の子が産まれた後、退院して家に帰って、長男がいるところで初めて授乳したんです。その時はまるで「別れた彼女が別の恋人と一緒にいるのを見てしまった」みたいな顔でした。当時の写真を見ると、どれも長男の固い決意が見て取れます。子どもなりにいろいろ我慢していたんですよね。中野さんのお子さんは、もう赤ちゃんが産まれるってわかってる?
中野さん:今、第一子は3歳半なのですが、最初はきょうだいが産まれることに拒否反応を示して、私のお腹の中に赤ちゃんがいることを認めようとしませんでした。でも今では理解して「ぼくのママ、赤ちゃんが産まれるんだよ」って他の人に自慢げに話したりしています。まだひとりっ子で、おじいちゃんおばあちゃんにも甘やかされているけど、2人目が生まれたら少しはしっかりしてくれるかなと期待しています。
小島さん:ああ、思い出したけど、下の子は「先天性パパっ子」だったんです。「あなたたち前世で恋人同士だった?」と思うくらい、新生児の頃からパパが大好き。兄が赤ちゃん返りをしても、弟がパパにばかり懐いていたので分担できたんです。
中野さん:私も、2人目はパパっ子がいいな(笑)。1人目もパパ大好きではありますけど。
小島さん:ただね、家族でいても「私がここにいるの、気づいてます?」っていうくらい、下の子はパパにべったりで、少し寂しいくらいでした。
 
兄弟でも気質は全然違う。同じパターンは当てはまらない 
中野さん:2人目が生まれた後に、子どもへの接し方などで気をつけていたことはありますか?
小島さん:子どもが2人になって気をつけているのは、いつでも「ぼく」対「ママ」だってこと。親からすると「2人いるうちの1人」って思ってしまいがちなんですが、長男も次男も「ぼくたちのママ」ではなく、いつまで経っても「ぼくのママ」なんですね。ママは1人しかいないから、ひとりずつ全力で向き合うようにしています。そうすると、弟ができても、ママが半分になったのではなくて「ぼくのママであることには変わりない」って思うみたい。ただ、やってみてわかったけど、1人目の育児経験は生きないです(笑)。
中野さん:えっ本当ですか? 2人目は気持ちも楽だし、大変さは2倍じゃなくて1.5倍だ、みたいな話も聞きますけど。
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小島さん:うーん確かに、「初めて」の大変さはないかもしれない。うちの場合はね、1人目はあまり暴れん坊じゃなかったの。外でひっくり返っている子どもを見ると「あら、しつけがよくないのね…」と思っていたのに(笑)、下の子が生まれたらとんでもない。デパートの床を背中でぴっかぴかに拭き掃除してくれているような感じで(笑)。しつけの問題じゃなくて気質の問題だってことがわかりました。兄弟で全然違うから、1人目の経験がまったく生きないんです。同じ夫婦の組み合わせで、同じお腹から出てきたとしても、同じだと考えてはいけなかった、って後から思いました。
中野さん:兄夫婦の2人の娘たちも、姉妹で全然性格が違います。
 
「お兄ちゃんなんだから」とは決して言わないで
中野さん:他に、上の子に対して注意したことってありますか? 
小島さん:「あなたはお兄ちゃんなんだから」と言ったことはないですね。言ってしまうと、「お兄ちゃん」という役割を、使命感から生きることになってしまう気がするから。ただ、弟への接し方で「言葉が不自由だったり力が弱かったり、まだ立てなかったりする人に対して、横取りするのはあまりにもアンフェアでしょ」という話をちゃんとしました。あとは、スキンシップも大事ですよね。
 
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中野さん:私自身、3学年上の兄がいて、両親は兄に対して「お兄ちゃんなんだから」を絶対に言わないタイプだったんですよね。それで兄は、ある意味対等な存在として私に接してきて、殴り合いのけんかもして鍛えられた側面があります(笑)。下の子が新生児のうちは寝ているだけだと思うので、ある程度放っておいて上の子とスキンシップを取りたいと思っています。両方に自我が出てきたときが大変そうですね。 
小島さん:自我が出てきたら、しっかり話して聞かせました。ちゃんと話し合う技術を身につけて欲しいと思っていたので、「君はなぜこうしたの」「どうしてこうなったの?」と聞いて、話してもらうようにしました。下の子が3歳くらいの頃からだったので、子どもにわかる言葉で話すために、自分の脳をフル回転させていたなって思います。2人はそれを学んで、いいのか悪いのか今では口ゲンカしてばかり。「私はあと何年この兄弟ケンカを聞かされなきゃいけないんですか」っていつも言ってます(笑)。
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1972年、オーストラリア出身。1995年、TBSにアナウンサーとして入社。2010年にTBSを退社以降、現在はタレント、エッセイストとして活躍。中1と小4の男の子のママ。夫の退職を機に、生活の拠点をオーストラリア・パースに移す。著書にエッセイ『大黒柱マザー』(双葉社)、小説『わたしの神様』(幻冬舎)など。
 
中野円佳

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女性活用ジャーナリスト/研究者。1984年生まれ、東京都出身。東京大学教育学部卒業後、新聞社に入社。育休中に立命館大学大学院先端総合学術研究科に通い、提出した修士論文を『「育休世代」のジレンマ』(光文社新書)として出版。2015年に新聞社を退社後、株式会社チェンジウェーブにて企業のダイバーシティ推進を手がける。
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

撮影/大久保聡 スタイリング/鈴木由里香[中野さん] ヘアメイク/松田美穂(アルール)[小島さん]、得字マキ(ヌーデ)[中野さん] 構成/相馬由子 取材・文/栃尾江美(アバンギャルド)

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