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医師はマスクを部屋のゴミ箱に捨てない。内科医に聞く、風邪予防法の間違いとは

3月23日(月) 12:17

外出時は風邪予防だけでなく防寒対策にもなるマスクの着用が欠かせません。「使用済みのマスクを部屋のごみ箱に捨てていませんか? 付着したウイルスが部屋に漂う原因になります」と話すのは内科医で大阪府内科医会副会長、泉岡医院(大阪市都島区)の泉岡利於(いずおか・としお)院長。

そこで、「注意すべき間違った風邪予防法」について教えていただきました。


■厚着の習慣は抵抗力を弱める

1.念入り過ぎる手洗い ×

泉岡医師 確かに手洗いは大切です。せきやくしゃみをするときは手を口に当てると思いますが、その手にはウイルスが付着しています。不特定多数の人が触れるドアノブやエレベーターのボタン、手すりなど、手に触れるすべてのものが感染の仲介役になり、手に付いたウイルスが体内に入ります。

それを避けるために、帰宅時は手をしっかりと洗いましょうというわけです。

ここで問題になるのが、手を洗い過ぎること。手のひらに存在する『常在菌』は外部のウイルスや細菌の増殖、侵入を防ぐ役割を担っています。手を洗い過ぎると常在菌を殺菌してしまうことがあり、体に備わっている機能の低下につながります。

それに、洗い過ぎると乾燥や肌荒れを招きます。肌荒れを起こしている手と荒れていない手を比較すると、荒れた手からは黄色ブドウ球菌が検出されたという実験結果もあります。かえって細菌が繁殖しやすい環境を作り出すことになります。

一日に十回以上も手洗いをする、手洗いに時間をかけ過ぎるのではなく、帰宅時やトイレタイムに手指の間や手首回りなどを丁寧に洗ってクリームなどで保湿すると良いでしょう。

2.マスクを部屋のごみ箱に捨てる ×

泉岡医師 マスクは口元を保護する、自分の吐く息に含まれる水蒸気を吸い込むことで高い湿度を維持することができます。ウイルスが体内に侵入するのを防ぐと同時に、鼻やのどの粘膜を加湿して活動を活発にする働きがあります。
しかし、外すときにマスクの表面や鼻、口元を触らないよう注意しましょう。マスクや手に付着したウイルスが体内に入ります。また、室内のゴミ箱に使用済みのマスクを捨てると、表面に付着した病原菌が再び、空気中に巻き散らす恐れがあります。

両耳のゴムひもを持って外し、小さなビニール袋に入れて口を閉じて捨てましょう。我々医師はそうしています。

3.厚着する ×

泉岡医師 風邪の原因はほとんどがウイルスによる感染です。ただ寒いから風邪をひくわけではありません。厚着をする習慣は体温調節機能を低下させます。すると気温の変化に体が順応する力が弱まり、抵抗力を低下させます。

温度差の大きい屋外と室内の温度に合わせて、こまめに衣服の着脱をしましょう。気温の変化に皮膚や粘膜が順応できるようになります。

4.風邪薬で予防 ×

泉岡医師 花粉症の初期治療の効果が説かれるとともに、「風邪をひかないよう、先に風邪薬を飲みたい」という話しを耳にします。

ですがこれは効果がありません。風邪薬には鼻水やせき、発熱などの症状を和らげる薬しかないからです。予防的に薬を飲み続けると、実際に風邪をひいて諸症状が現れたときに効果が薄くなることもあります。

風邪予防のポイントについて泉岡医師はこう続けます。
「風邪ウイルスに感染しないよう、適度に手洗いとうがいを励行する、十分な栄養と休息、適度な運動をして免疫力を高めておくようにしましょう。また、多量の飲酒や睡眠不足も免疫力を低下させるので要注意です」

回数よりも、外部ウイルスを洗い流すことを意識する手洗い、マスクの捨て方など、勘違いしていたことを改めるきっかけにしましょう。

(岩田なつき/ユンブル)

取材協力・監修 泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。
泉岡医院 大阪市都島区東野田町5-5-8 JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分
http://www.izuoka.com/
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