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ブラック企業を描いていた女児向けアニメ「Yes!プリキュア5GoGo!」BD-BOX化

12月15日(月) 10:50

『Yes!プリキュア5GoGo!』のBlu-ray BOX vol.1が、2015年1月18日に発売になります。

『Yes!プリキュア5』BD-BOXの時と同じく、全2巻。
両方を購入すると、応募者全員プレゼントとして、キャラクターデザイナー川村敏江による描き下ろしイラスト色紙がもらえます。
また抽選でキュアドリーム役・三瓶由布子、小村敏明(監督)、鷲尾天(プロデューサー)によるトークイベント「スペシャルトーク、フルスロットル GOGO!」に参加できます。

特典映像は「Yes!プリキュア5」につづいて「メインキャスト声優がそれぞれ選ぶ「思い出の 1 話」を 視聴しながらの座談会映像」。
完全に大人のファン向けBOXです。

●時代が追いつけなかった『プリキュア5』
『Yes!プリキュア5(以下5)』と『Yes!プリキュア5GoGo!(以下GOGO)』は、時代の狭間で生まれた作品でした。
まず画質。5とGOGOの時期は、地デジ移行期間でした。
5がプリキュアシリーズ初のハイビジョン制作になり、画面比が4:3から16:9へ。当時は、全家庭が地デジというわけではありませんでした。
地デジ環境の人がDVDを買って見ると、録画のほうが画質が良い、というおかしなことに。

BDがHD DVDにようやく勝ったのかな?くらいの不安定な時期です。
プリキュアシリーズのBDでの発売は、『映画プリキュアオールスターズDX2 』、地上放送版なら『スイートプリキュア♪』まで待つことになります。

プリキュアシリーズとしては3・4年め。今までの「ふたりは」から、人数が一気に増えます。
演出の大塚隆史は5を見て「僕はこれでプリキュアは終わるんだなと思いました」と語ったこともありました(「『プリキュアシンドローム!』より)
ここで終わるのか、続くのか。どうなるかはスタッフもわからなかった。
BD化どころじゃないですね。

●戦うわけではない
プロデューサーはGOGOまでが、鷲尾天です。
彼は、プリキュアに数多くのこだわりを持っています。
その一つがプリキュアが変身の時に笑顔にならないということ。

また「戦う」ことを前面に押し出しません。
あくまでも自分たちの日常を守るために、彼女たちは頑張っている。
彼女たちは「ふつうの女の子」であって、特別に選ばれた存在ではない(ミルキィローズなど特殊な状況のキャラにはプリキュアという語がつかない)(『ふたりはプリキュア2』より)。

例えば『Splash☆Star』で最も重要視されていたのは、プリキュア部分ではなく、ヒロインの一人・咲のソフトボールの試合でした。
5とGOGOではテーマである「将来の夢」の方に比重が置かれています。
チームを組んで一時的にプリキュアになるのは、彼女たち成長過程の一部として描かれます。

●「職業」を描くプリキュア
5とGOGOで印象に残るキャラの一人が、ブンビーです。
サラリーマン然とした、スーツ姿の彼。
所属する「ナイトメア」は、会社です。給料制です。ビルも持ってます。出世も降格もあります。
相手組織にも、生活がある。
 
序盤のブンビーは、中間管理職。何人かの部下を引き連れ、指示を出します。
中には「ナイトメアのバイト」なんてキャラもいました。

中盤以降、彼は実績を出せず、管理職から降格。上司が登場し、ブンビーはいつしか下っ端扱い。
彼は5の39話で休日出勤して、書類作成をします。
日曜朝に子どもと見ているお父さんは、どう感じたことか。

そして5の後半。退職願いをだしたところ、屋上から叩き落とされてしまいます。
2007年にイメージされた、ブラック企業像。

「働く男性の悲哀」が人気を博し、GOGOでも生きて再登場。
彼が次に働いたのが、「エターナル」という……これまた会社。

今度は新入社員です。館内の掃除や雑務などをやらされます。
喧嘩友達のスコルプは殉職。さらに有能な人材が登場し、居場所がなくなり会社から逃亡。
GOGO39話では、ついに無職。寒空の下、リクルート読んでました。

比較として「将来なにになりたいのか」というプリキュアたちの「夢」がピックアップされます。
彼女たちがやりたいことも、厳しい現実に必ずぶち当たる。

プリキュアの一人、小説家を目指していたこまち。厳しく作品内容を指摘され、落ち込みます。
時には現実逃避しているだけではないかと混乱し、幾度か挫折もしました。

5では女優になる夢をもった少女うららが、友達をもつことで夢をかなえる妨げになるのではないかと悩みます。
彼女に対して、同じプリキュア仲間のりんが、「あんた他に友達いないの?」と喧嘩した、5の23話。
中学生女子の現実です。

ブンビーと、プリキュアたち。価値観は違えど、将来に向けて頑張りたい、という思いは同じ。
2つの職業観がGOGOの最終回で、交差します。

●ココとナッツとシロップ
5とGOGO以降でもう一つ画期的だったのが、男性キャラの存在感でした。
妖精がイケメン男子の姿になるとはねえ。

それまでも『ふたりはプリキュア』の藤Pのような男性キャラはいます。しかし基本は女の子たちの絆を描くためのスパイスでした。
5とGOGOでは、男性キャラが少女たちの成長に、大きな影響を与えます。
特に教員に扮した妖精のココはヒロイン・のぞみと、アクセサリー屋を営むイケメン妖精・ナッツはこまちと友情以上に深い、ほぼ両想いの関係で結ばれます。
またGOGOからは運び屋のシロップが、共に育つ仲間として、うららと深い信頼を築いていきます。

夢をかなえるために、プリキュアとして頑張りたい。
しかしプリキュアをやり遂げた時、ココ・ナッツ・シロップとは別れなければいけない。
この「別れ」については、『フレッシュ』以降も引き継がれます。


プリキュアシリーズの意味を見つめなおし、大きな転換点になった作品です。
BD-BOXで5とGOGOを見られる今、是非見て欲しい。
特に人間の器がとんでもなく大きく、劇場版のオールスターでもみんなを率いるリーダー格、のぞみの成長の様子は、感慨深いものがあります。
いい先生になってね。


『Yes!プリキュア5GoGo!』 Blu-ray BOX vol.1

(たまごまご)
当時はガラケーが主流でした。7年の歳月を感じます。
発売元=マーベラス/販売元=ポニーキャニオン(C)ABC・東映アニメーション
5人には守りたい、自分たちの日常と未来がある
発売元=マーベラス/販売元=ポニーキャニオン(C)ABC・東映アニメーション
自分たちの笑顔のためにがんばる女の子。それがプリキュア5。
発売元=マーベラス/販売元=ポニーキャニオン(C)ABC・東映アニメーション

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