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富裕層の含み益に課税「出国税」実施へ

11月14日(金) 21:35

 政府税制調査会はこのたびの会合で、富裕層が日本の非居住者となり、キャピタルゲイン非課税国で株式などを売却し、譲渡益への課税を免れるのを防ぐため、株式などの含み益について出国時に課税する「出国税」構想の施行を目指すことを話しあった。日本人でニュージーランドへの永住者数はここ十数年で3倍、シンガポール、香港、スイスにも2倍以上になり、国の危機感もうかがえる。早期の実施を目指すが、課税対象となる資産や金額はまだ明らかにされておらず、推移を見守りたいところ。

■米国は200万ドル以上

 経済協力機構(OECD)は二国間の租税条約を活かした節税への対策を取っており、G7の諸国でもすでに、米、英、仏、カナダ、ドイツは導入している。

 米国は2008年から開始。国籍離脱、永住権放棄のタイミングで課税される。対象となるのは未実現のキャピタルゲインで、純資産200万ドル以上から課税される。カナダ、ドイツはいち早く1972年から導入。非居住者になる者に対して出国時に課税される。フランスは2011年からと新しいが、非居住者になる際の出国時にかかる。80万ユーロ以上の金融資産か、1社につき50%を超える株式の場合に課税される。

 条件で大きく異なるのは課税される資産について。カナダとイギリスは要件なし。米国、フランスは一般的に富裕層以上に対するものであることがわかる。それに対してドイツの場合は、1社について1%を超える株式となっており、会社の時価総額規模によって条件が大きくぶれるものとなっている。 当然ながら、NZ、シンガポール、香港、スイスはキャピタルゲイン課税については非課国でもあり、日本の非居住者となり、これらの国に株式を持っていき、そのまま売却をすれば非課税となる。

 租税条約上は、株式などのキャピタルゲインについては、株式などを売却した者が居住している国に課税権があるとされているからだ。そのために、富裕層が「日本を捨てる」前に国内法で取れる分は取っておこうという目的だ。

■増えるNZ、シンガポール、香港、スイスへの永住
 平成25年10月1日時点での、日本からこの4カ国(NZ、シンガポール、香港、スイス)に永住者となった邦人は1万7166人。もちろん、タックスヘイブンなどの税制のある他の国への永住ということも合わせれば、もっと数は多くなるだろう。もちろん、すべてが税制のための移住というわけではない。

 永住者数の推移は次のとおり。外務省の海外在留邦人数調査統計からの速報値から。
       25年   24年   23年   18年   13年   8年
シンガポール 1852人  1692人  1578人  1302人  961人  813人
香港     2151人  1924人  1604人  825人   418人  1017人
NZ     8444人  8049人  7562人  5367人  3953人  2517人
スイス    4719人  4550人  4386人  3742人  3289人  2375人

 こうした税負担の回避に対応するため、先進諸国では、出国時にキャピタルゲイン(含み益)に対して特例的に課税する措置を講じている。導入国は次のとおり。

 オーストラリア、オーストリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、ニュージーランド、ノルウェー、オランダ、スペイン、スウェーデン、英国、米国。

 ここに日本も加わることになりそうだ。

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