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MERSって、どんな病気?「SARSの新種」

8月5日(火) 22:52

盆休みを目前に控え、帰省や旅行を心待ちにしているひとも多いなか、今年6月からMERSウィルスへの注意が呼びかけられている。

MERSはひところ世間を騒がせたSARSの新種で、コロナウィルスが呼吸器を侵し、重い肺炎のような症状を起こす。さいわいにも地域が限定され急激に広がる様子はないが、感染経路にも不明点が多く、ワクチンや治療薬もない状態だから安心できない。

中東に行く予定のひとは、マスクや消毒用アルコールなど「カゼ対策グッズ」を持っていくのがよさそうだ。

■MERSは「指定感染症」

MERSは「中東呼吸器症候群」と呼ばれ、およそ10年前に世を騒がせたSARSと同様にコロナウィルスが引き起こす病気だ。2012年に報告されて以来感染者が増え続け、国立感染症研究所のデータから最近の患者数をあげると、

・2014年5月8日 … 496人

・2014年5月19日 … 614人

・2014年6月12日 … 683人

最新の7/24付けでは837人と報じられ、2ヶ月あまりで1.7倍にも急増している。

典型的な症状は、

・高熱がでる

・激しいせきや息切れ

・下痢

で、潜伏期間は10日が目安だ。残念ながら現時点では、予防接種も治療薬もなく、感染したらひたすら堪え忍ぶしか方法がない。

MERSの「ME」はMiddle Eastつまり「中東」を意味しているように、世界的に拡大しているわけではない。しかしながら致死率は7/24時点で約35%と低くないため、日本でも7月26日付けで「指定感染症」となり、疑いのある患者を診察した場合、国に報告しなければならない厳戒態勢がしかれたのだ。

指定感染症は、おもにインフルエンザなど、急に新型が登場したさいに指定される。ウィルスの詳細はよくわからないが、症状も感染力が強く放っておくと危険と判断された場合に用いられるカテゴリだ。最近では鳥インフルエンザA(H7N9)も指定されたが、7/29時点でも感染者数は22人に過ぎない。

MERSは地域限定とはいえ、40倍近くの被害者が出ているため、いつ日本に持ち込まれてもおかしくない状態なのだ。

■はっきりしない感染経路

MERSを予防する方法はないのか? 残念ながら感染経路が特定されていないため、これなら大丈夫!という方法はない。ひとからひとへ感染した「だろう」という例もあれば、ラクダを媒介するという説もあるので、有効な対策を絞り込めないのだ。

ただしカゼや肺炎に似た特徴や、ウィルスの性質を考えると、

・せきやくしゃみをしているひとと、なるべく接触しない

・生肉は避け、野菜などは十分に洗う

・なま水は飲まない

そしてラクダに接しないことだ。

この5月に感染源はラクダと報じられたものの、数日前には空気感染の可能性もあるとされ、これが本当ならひとからひとへ拡散することになるが、要するに「まだはっきりしない」の意味だから対処のしようがない。リスクを減らす意味では、

・ラクダに触れない、ラクダの乳を飲まない

・カゼと同様に、マスクや除菌グッズを使う

が現実的な防御策だ。「ラクダに乗って砂漠を渡るツアー」を申し込んでいるひとは、残念ながらキャンセルしておいたほうが無難だろう。

■まとめ

・MERSは、SARSと同様にコロナウィルスが引き起こす病気

・感染するとせきや高熱など、肺炎に似た症状が起きる

・潜伏期間の目安は10日

・現時点では、特効薬はない

中東への渡航制限はなされていないものの、厚生労働省が指定感染症に「格上げ」したのには、それなりの意味がある。

海外旅行から戻って具合が悪くなったら、さぞかし不安だろうが、病院に行って臆せず経緯を説明するのが最良の策だ。

(関口 寿/ガリレオワークス)

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