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【テニミュ】マジ半端ない! 『テニスの王子様ミュージカル』10年の軌跡と魅力を徹底解剖

11月10日(日) 10:30

【テニミュ】マジ半端ない! 『テニスの王子様ミュージカル』10年の軌跡と魅力を徹底解剖
今ではすっかり定着化したアニメ・漫画の舞台・ミュージカル化、いわゆる「2.5次元」だけれど、このジャンルの代名詞といえば、やっぱり「テニミュ」こと「ミュージカル『テニスの王子様』」しかない。(『テニスの王子様』ミュージカル 「テニミュ」イベントレポ・インタビュー記事まとめはこちら [http://ure.pia.co.jp/list/genre/custom?c=tennimu])

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『忍たま乱太郎』や『戦国BASARA』など、2.5次元の人気タイトルは年々増え、それぞれに独自のファンを獲得しているけれど、テニミュは今年でなんと10周年。どんな作品でも10年続くというのは、やっぱり半端なことではない。その歴史を紐解きながら、魅力に迫ってみたい。


10年前、それは勇気ある先駆者たちの第一歩から始まった

テニミュの初演「ミュージカル『テニスの王子様』」が行なわれたのは、2003年春。それまでも、アニメ・漫画のミュージカル化がなかったわけではない。

たとえば、1991年にはデビュー直前のSMAPが主演した「バンダイスーパーミュージカル『聖闘士星矢』」があったし、「ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』」は1993年からロングランを続けていた。

さらにいえば、近年『銀河英雄伝説』や『逆転裁判』など、オタク寄りの作品も積極的に取り上げている宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』(1974年~)も忘れてはいけない。

けれど、テニミュの歴史は決して最初から順風満帆だったわけじゃない。初演はたった6日間、東京芸術劇場中ホールという決して広くはない会場の3分の1ほどしか埋まらなかった。

しかし、プロデューサーの片岡氏(当時)によると、初日の第一幕が終わるやいなや、携帯電話をひっつかんだ女の子たちが、ロビーで友達に興奮を伝え始めたという。そんな熱がクチコミで伝染し、チケットはどんどん売れ始めた。

このとき、会場に足を運んだのはどんな女の子たちだったのだろうか? 当時のキャストは舞台俳優中心で、現在の若手イケメン俳優と比べると、実力と安定感はあれど、アイドルって感じじゃない。ダンスも今と比べるとほとんど棒立ちに近い。たぶん、一部の原作ファンが「物は試し」と足を運んだのだろう。今なら分かる。彼女たちは、初めて納豆やワインを口にしてみた者と同じ、勇者であると。

では、そんなチャレンジャーたちの心をつかんだのは、何だったのか? 「漫画のキャラクターが生身の身体を持って、目の前にいる!」という驚きはもちろんあった。これは、実際に体験してみると、思ったよりスゴイ。憧れのキャラクターと、同じ空間で、同じ空気を吸っている。ステージに近ければ、彼らの巻き起こす風さえ感じられるほど。

そのうえで、テニミュの基本スタイルは初演ですでにできあがっていた。衣裳はジャージで、小道具はラケットのみ。コートとベンチだけのシンプルなセットの代わりに、多彩な照明効果でドラマを盛り上げ、テニスボールもスポットライトで表現することで、白熱の試合をリアルに再現。試合中のプレイヤーの心境や必殺技は、キャッチーなメロディで分かりやすく紹介される。

なにより変わらないのは、原作『テニスの王子様』のキャラクターや物語をあくまで忠実に再現していること。1曲目の「THIS IS THE PRINCE OF TENNIS」を聴けば分かるとおり、とにかく余計なひねりは入れずに、原作を愛し、リスペクトし、真剣に向き合う。時に、馬鹿正直とも思えるくらいの「真っ向勝負」の姿勢こそ、10年続いた一番の秘訣だ。

アイドル×卒業×ライヴ? 1stシーズン3つの革命

初演の好評を受けて、2003年夏には追加公演が行なわれ、その冬の「ミュージカル『テニスの王子様』Remarkable 1st Match 不動峰」からは本格的にシリーズ化。基本的にはライバル校ごとに、夏・冬の1年2回の公演が続く。そして、原作の全42巻、379話を網羅した1stシーズンの7年間で、革命的な出来事は大きく分けて3つあった。

1つ目は、キャストのアイドル化。初演でアイドル的存在のひとりに、越前リョーマ役の柳浩太郎がいたが、これを受けて青春学園中等部(青学)2代目からは彼の所属する若手俳優集団D-BOYSを中心にキャスティングされ、アイドル的な人気が加速。人気校・氷帝学園(2005年8月)の登場で、その流れは1つのピークを迎える。

夏の暑い日も、冬の凍える日でも、わざわざ劇場まで足を運ぶ。「会いに行けるアイドル」としては、AKB(2005年12月)より2年早く、ジャニーズなど他のアイドルにはない「近さ」も大きな魅力になった。

今のアイドルはなにより「キャラ」が大事だというけれど、それを原作から借りることができるのだから、テニミュキャスト(ミュキャス)は強い。もちろん本人の努力も大切で、「役を追求する」ことは「キャラを愛する」ことにつながり、それが原作ファンの気持ちと重なったとき、相乗効果で人気が高まる。

さらに、カンパニーの仲間と親交を深めて信頼関係を築けば築くほど、チームを大切にする原作の物語に近づく。そうして、リアルと2次元、2つの物語がどんどん重なっていった(「2.5次元」と呼ばれるのはそのせい)。

2つ目は、「卒業」というシステム。主役校の青学キャストは基本的には1年(2~3公演と「Dream Live」)で卒業、代替わりを繰り返すことで、ある意味では人生のなかでもっとも美しい時期だけをテニミュに捧げてくれる。だから、千秋楽は一種の卒業式になって、観客は父兄のような気持ちで、旅立つ彼らのセレモニーを涙ながら見守る。

また、卒業によって「次はどんなキャストがくるのか?」というワクワク感と、比べる楽しみができる。ただ、「ミュージカル『テニスの王子様』The Imperial Presence 氷帝 feat. 比嘉」(2008年)でダブルキャスト制を導入したときは、賛否両論が巻き起こり、結果、2ndシーズンに入ってからはこの制度は廃止された。

組み合わせの楽しみよりも、「今このキャラクターを引き受けているのは自分だけ」というプライドと緊張感を重視するファンのほうが多かったようだ。

3つ目は、公演とは別に行なわれる『Dream Live』(ドリライ)。メイクや衣裳はもちろん、キャラクターのまま行なわれるライヴは、1年に1度だけのお祭り。あくまで「舞台作品」として静かに大人しく座席で座っていなくちゃいけない本公演で溜め込んだ思いを、黄色い声とペンライトに乗せて思い切り表現できる。キャラクター名を大声で叫んで、一緒に歌える。これが、楽しくないはずがない。

また、キャラクターが分身したり、ボールが消えたり……と、どんなに「ありえない」ことが起こってもあくまで真顔を貫き通す本公演と違って、ドリライはセルフパロディしほうだい。真剣に戦った日々をみんなで思い出し、笑い飛ばすことで、新たな気持ちで次の公演に臨める。そんなドリライのデトックス効果があったからこそ、これだけ長く続けてこられたに違いない。

楽しみ×広がる×濃くなる? 2ndシーズンの挑戦

2003年に始まったテニミュ1stシーズンは、2008年の原作完結をはさんで、2010年5月の『Dream Live 7th』で一旦幕を閉じる。

そして、約半年の充電期間を経て、2011年1月からは2ndシーズン始動。「青学vs不動峰」公演から、1stシーズンをなぞる2度目のサイクルに入った。2ndシーズン終盤のいま振り返る、1stシーズンとの違いとは?

まずは、楽しみ方が多様化したこと。ブログやTwitterの普及で、キャストの生の声が聞けるようになったことに加え、ファンクラブ「TSC」(テニミュ・サポーターズクラブ)が発足し、「プレミアム・パーティ」と呼ばれるイベントでは公演の裏話が聞け、キャスト同士のナマの関係性が垣間見えるようになった。

新アンコール曲「Jumping up! High touch!」では、運が良ければキャストとハイタッチできるようになり、『春の大運動会2012』(2012年5月)、『PV COLLECTION』、『サポーターズディスク』、『テニミュ映画祭』などの新企画が次々発表され、握手会つきのシングルCDはオリコンデイリー2位を記録。あくまで公演を中心にしつつ、キャストを身近に感じられる場所が増えていった。

きわめつけが、先日、伊勢丹新宿店に出現した「POP UP SHOP@ TOKYO解放区」だろう。ファッションブランドbeautiful peopleとのコラボパーカ(26,000円)や公演写真パネル(4,800~17,800円)が飛ぶように売れ、初日にほとんどの商品がソールドアウトになるほどの大盛況。

一目では分からない、でも分かる人には分かるファッション性もお値段もお高いグッズが売れたことで、中高生やアニメ・漫画好きだけにとどまらないファン層の広がりを改めて感じさせた。

次に、2周目ならではの公演がブラッシュアップされる楽しみがある。2ndシーズン最初の公演『青学vs不動峰』では、1stで卒業したファンが多かったことなどさまざまな理由があり、1stの公演をほぼそのまま再現したものの客席に空席が目立った。2校ドッキングに挑戦した『青学vs聖ルドルフ・山吹』、「氷のエンペラー」と「俺様の美技にブギウギ」という代表曲をリニューアルさせた『青学vs氷帝』など、「何を残し、何を変えるか」という試行錯誤が繰り返されてきた。

その努力の結晶が、今夏の『全国大会 青学vs氷帝』だ。物語はもちろん楽曲も試合の流れも1stとほとんど同じなのに、見終わったあとの印象がまるで違う。1人1人のキャラの思いにより深く引き込まれ、2時間半ずっと熱が冷めない。これぞ、まさに「2ndシーズン最高傑作」。1stシーズンという「ライバル」に挑み続けてきた2ndシーズンの足跡は、関東大会で敗れた青学にリベンジマッチを挑む、氷帝学園の姿とも重なった。

「プリンス・オブ・テニミュ」小越勇輝とは?

最後に、2ndシーズン一番の挑戦は、主人公・越前リョーマを全公演、小越勇輝が演じていること。

ライバル7校との全379話(原作)のストーリーすべてを託されるプレッシャーのなか、座長で、そしてリョーマで居続ける小越に、この夏「プリンス・オブ・テニミュ」の称号が与えられた。それは、1000回公演を越えたテニミュに、これまで最多出演したから、というだけではない。言ってみれば、小越勇輝こそがテニミュ・2ndシーズンなのだ。

小越勇輝、1994年4月8生まれ。血液型は0型。子役として『仮面ライダー電王』や『仮面ライダーキバ』に出演していたが、2011年、2ndシーズン開始時はまだ16歳、初舞台だった。それから3年近く、弱音を吐かず、愚痴もこぼさず、つねにクールなリョーマでいてくれた(ついでに身長もほとんど伸びずにいてくれた←これ大事!)。

そんな彼がたった一度、素顔を見せたことがある。『青学vs立海』の千秋楽(2012年9月23日)の終盤、バラード「Good Bye Today」でのこと。2ndシーズンを一緒にスタートした青学6代目12人が、彼だけを残して卒業していく。

2年間の思い出が走馬灯のようにかけめぐるなかの、ソロパート。「俺は先へ行くよ 皆もそれぞれの道を歩めばいいさ」という、全国大会へ臨むリョーマだけでなく、これからもテニミュを引っぱっていかなければならない小越自身を歌ったかのような歌詞が、感極まって歌えなくなってしまったのだ。完璧な座長の、たった一度のミス。だけれど、だからこそ、一番の感動を誘った。

さて今冬、12月19日からは『青学vs四天宝寺』が始まる。大阪の学校らしくノリが良いチームや、もはや「イケメン」ではない度肝を抜くお笑いテニス、野生児・金太郎とリョーマとの一騎打ちなど、お楽しみ満載の公演だ。

さらにその後、おそらく来年夏には、2ndシーズン・ファイナルの『全国大会 青学vs立海』が控えている。『全国大会 青学vs氷帝』で、シリーズとしてまさに脂の乗っているいま、残り2作品で「2.5次元」の代名詞であり、永遠不滅のエースたるテニミュがどんな公演を見せてくれるのか、絶対に目が離せない。

物語を少し先取りすれば、この先リョーマは、対戦したプレイヤーの技を完璧にコピーし、ランダムに繰り出す「無我の境地」から、テニスをする喜びという根本に立ち返る「天衣無縫の極み」に辿り着く。この物語展開は、2ndシーズンに関わったすべてのキャストやファンの思いを一身に背負ってきた「プリンス・オブ・テニミュ」小越勇輝の足跡と、よく似ていないだろうか? 

ストイックな努力に裏打ちされた確かな自信と、チャーミングな笑顔で、2ndシーズンをひょうひょうと走り抜けてきた小越勇輝。彼の最後の表情が、「テニミュって楽しいじゃん!」と、わたしたちにあらためて思わせてくれる日を、今から心待ちにしたい。

ミュージカル「テニスの王子様」チケットはこちら[http://j.mp/17nTb25]

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「ミュージカル テニスの王子様」イベントレポ・インタビュー記事まとめ [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/17876 ]
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