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20代の75%が歯周病 歯科医が教える歯周病セルフチェック法

5月13日(月) 10:26

「歯周病と言えば中高年の病気と思っていませんか。厚生労働省の『平成23年 歯科疾患実態調査』では、歯周病の可能性がある、歯肉(歯ぐき)にトラブルがある人の割合は、20代では約75%、30代では約80%と発表されています。

気付かないうちに、20代から歯周病にかかっている人はとても多いんです」と説明するのは、歯学博士で歯科・口腔(こうくう)衛生外科の江上歯科(大阪市北区)院長・江上一郎先生。歯周病とその見分け方など、詳しいお話を伺いました。

■歯周病の危険度・チェックリスト

――歯ぐきに違和感があるのですが、歯周病かどうかピンときません。どうすればいいでしょうか?

江上先生 ここに、歯周病の危険度をはかるチェックリストがあります。当てはまる場合に、右横の点数を足してください。

Q1.朝起きたとき口の中がネバネバする……1点

Q2.口臭があると言われたことがある……1点

Q3.食事のあと、歯の間にものがはさまる……2点

Q4.歯肉から出血することがある……3点

Q5.歯肉がはれることがある……4点

Q6.ぐらつく歯がある……5点

Q7.あまり歯磨きをしない……1点

Q8.タバコをよく吸う……1点

Q9.歯科医院には痛いときしか行かない……1点

Q10.ストレスを感じることが多い……1点

Q11.糖尿病にかかっている……1点

Q12.骨密度が低いと言われたことがある……1点

以上の得点を合計して、下記の該当する点数を確認しましょう。深刻度合いに応じて点数が高くなります。

0点「青信号」

今のところほとんど歯周病の心配はありません。だからといって油断は禁物です。今の状態を維持するためには、歯磨きを欠かさず、定期的に歯科でチェックを受けましょう。

1~4点「青~黄色信号」

歯周病になっている、もしくは、なりやすい要因をもっています。ていねいな歯磨きと定期的な歯科健診を忘れずに。

5~9点「黄色信号」

歯周病にかかっている可能性大。歯科を受診してください。歯磨きもしっかり行いましょう。

10点以上「赤信号」

歯周病がかなり進行していると考えられます。必ず歯科を受診し、毎食後、ていねいに歯を磨いてください。

上記のチェック項目のQ1~6は歯周病の自覚症状、Q7~12は歯周病にかかりやすい要因を挙げています。このうちQ4~6はすでに歯周病が進んでいる場合に起こる症状です。Q4~6に「はい」がある人は、できるだけ早急に歯科医院で詳しい歯周病の検査を受けましょう。

■歯ぐきのばい菌は、口臭の最大の原因になる

――具体的な歯周病の見分け方はありますか?

江上先生 歯周病の初期段階を歯肉炎と言います。この段階でまず現れる症状は、歯ぐきの色の変化です。歯の生え際の歯ぐき(歯肉)をよく見てください。健康な歯ぐきはきれいなピンク色ですが、歯肉炎が始まると、やや紫がかった赤色になります。それに、赤いだけでなく、少しはれているはずです。

特に、歯と歯の間の「三角形の歯ぐきの部分」に注目してください。そこを指で押したときに、ぶよぶよとやわらかく感じたら危険信号です。これは、歯ぐきと歯のすき間でばい菌と血液が戦っている状態です。血液がそこに集中してばい菌に抵抗するので充血が起こり、やわらかくなってしまっています。

それに、そこが三角形ではなく弧を描くような曲線であれば、すでに歯周病です。また、硬い食べ物をかじったときや歯を磨いたときに出血する場合も同様です。健康な歯ぐきでは出血は起こりません。

歯ぐきの中でばい菌が増えると膿(うみ)を持つようになります。これは口臭の最大の原因となります。

これらの症状があるときは、早めに歯科を受診してください。

――歯周病とは歯のトラブルではなく、歯ぐきのトラブルということですよね?

江上先生 はい。歯と歯肉のすき間に存在する歯周病菌から歯肉や歯根膜(しこんまく。歯を支える骨と歯の間にあるクッションの役割をする線維)が感染して、歯の周囲の炎症である歯周炎を起こします。それによって、歯槽骨(しそうこつ。歯を支えている骨)が溶かされていきます。つまり、「歯周病とは、歯そのものがダメージを受けるのではなく、歯を支える土台が崩れ、歯もろとも損傷を受ける症状」を言うのです。

――どのようなことに気を付ければいいでしょうか?

江上先生 歯周病はよほど進行しないかぎり、自覚症状はありません。だからやっかいなのですが、20代からじわじわと進行している可能性はとても高いのです。

ただし、初期の場合は、歯磨きと歯ぐきのブラッシングをていねいに続けるだけで改善することができます。「三大不潔域」と呼ぶ、「歯と歯茎の境目(歯頚部・しけいぶ)」、「歯と歯の間(歯間隣接面)」、「奥歯の上部の溝(小窩裂溝・しょうかれっこう)」の部分を特に意識をして磨くことが大切です。

また、歯周病は一度かかると治りにくい病気です。改善後も再発を予防するため、ブラッシングを怠らず、定期的に検診を受けるようにしましょう。

――想像以上に恐ろしい病気だということが分かりました。ありがとうございました。

痛みなどの自覚症状がなければ気付きにくい歯ぐきのトラブルも、歯周病の進行を未然に防ぐためにも、歯磨きのときに歯ぐきの状態をチェックするよう、早いうちから習慣付けたいものです。

監修:江上一郎氏。歯学博士。専門は口腔(こうくう)衛生。歯科・歯科口腔外科の江上歯科院長。
江上歯科 大阪市北区中津3-6-6 阪急中津駅から徒歩1分、御堂筋線中津駅から徒歩4分 TEL:06-6371-8902 http://www.egami.ne.jp/

(岩田なつき/ユンブル)

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