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心療内科医に聞く。憂うつとうつ病のボーダーラインとは?

5月28日(月) 17:00

「この憂うつな気分……、これってうつ病?」と思うことはありませんか。憂うつとうつ病はどう違うのでしょうか。ボーダーラインはあるのでしょうか。心身医学専門医で心療内科医・野崎クリニック院長の野崎京子先生にお話を伺いました。


■憂うつが10日以上続くかどうか

――憂うつとうつ病の違いを教えてください。

野崎先生 憂うつな気分というのは、誰しも経験があるものです。何か心配なことがあるとき、会社で人間関係がうまくいかないとき、自分のミスで誰かに迷惑をかけたときなど、当然、気分は落ち込みます。

このごろ、うつ病の情報がはんらんしていることもあり、憂うつになるとすぐに「私はうつ病かも?」と心配される人もいますが、そうとは言えません。

憂うつになる原因を自覚し、何とか自分で対処しようとする、事態を好転させるように努める、また、友人と飲みながら無駄話をする、趣味に興じる、睡眠をとるなどで時間とともに憂うつな気持ちは晴れて行き、普段通りの自分に戻れるのであればうつ病ではありません。

ただし、憂うつ気分が2週間以上ずっと続き、また次のような症状があれば、うつ病を疑う必要があります。

・憂うつな上にさびしい、悲しい、焦燥感が強い
・不安やイライラが続く
・関心があった趣味もする気が起こらない
・友人や家族と話したくない
・どんなことにも集中できない
・自信がなくて不安感が強い
・罪悪感が強い
・食欲がない、または過食
・眠れない、寝つきが悪い、すぐに目が覚める、または過眠
・自殺願望がある

これらが思い当たる場合は、早めに精神科か心療内科を受診してください。かかりつけの内科でも相談に乗ってくれるでしょう。ただし、個人によって症状はいろいろですから、うつ病だと自己診断するのは早計です。医師に相談しましょう。

――例えば、仕事で上司に注意を受けたとき、憂うつとうつ病では感じ方は違いますか。

野崎先生 うつ病の場合は落ち込んだ気分の継続期間が長く、業務についての善処が容易ではなく、気分転換をする気にはならないでしょう。
憂うつな気分が長く続くと辛いので、自分を責めずに病気だと認識して病院に行くことが大事です。

■憂うつ気分におぼれずに、行動に移す

――憂うつな気分から早く脱却する方法はありますか。

野崎先生 自分にとって何かマイナスの出来事があったとき、「落ち込む」、「憂うつになる」、「自分に言い訳をする」ことにおぼれたり埋没してしまうのではなく、その出来事に具体的に対処する方法を考えるようにしましょう。

業務上のことであれば、誰かに電話をする、メールで報告をする、謝罪に行くなどするべきことがあるはずです。それを書き出して整理し、素早く実行に移したほうが、憂うつ気分が晴れるのは早いでしょう。

何もすることが見つからないときは、とにかく寝る、掃除をする、洋服の整理をする、あるいは憂うつの原因をノートに書くなど、生活上のするべきことをするのも一つの方法でしょう。

何より憂うつをひきずらないためには、日ごろから自分なりのテンションを上げる方法を持って実践しておくことが大事です。趣味がある、なじみの立ち飲み屋やカフェがある、お互いに話を聞きあう友人がいる、など、複数の方法を持っておきましょう。

――ありがとうございました。

目の前のするべきことをする、日ごろからストレス解消法を見つけておく、相談する相手がいる。落ち込み気分に浸っているよりも、具体的な行動を起こした方が憂うつからは早く脱却できる、というアドバイスをいただきました。実践あるのみです。

心療内科医に聞く。憂うつとうつ病のボーダーラインとは? 監修:野崎京子氏。心身医学・ペインクリニック・麻酔科専門医。京都大学医学部卒。国立京都病院、大阪赤十字病院などをへて、現在、心療内科・ペインクリニックの野崎クリニック院長。著書に『心療内科女医が教える 人に言えない不安やストレスと向き合う方法』(マガジンハウス 1365円)がある。
野崎クリニック:大阪府豊中市新千里南町2-6-12 北大阪急行桃山台駅から徒歩7分 TEL: 06-6872-1841 http://www.myclinic.ne.jp/nozaki/pc/



(海野愛子/ユンブル)

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