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心療内科医に聞く。五月病を乗り越える方法とは

5月5日(土) 12:15

ゴールデンウィークにゆっくり休んだのに、会社に行くのが急にブルーに……。そんな気分的な落ち込みを「五月病」と呼びますが、これを乗り越えるにはどうすればいいのでしょうか。

心身医学専門医で心療内科医・野崎クリニック院長の野崎京子先生にお話を伺いました。


■連休中に、新しい環境に適応できないという思いが増幅

医療現場での診断について、野崎先生はこう説明します。

「五月病という医学用語はなくて、診断書に『五月病』と書かれることはありません。
五月病とは、ゴールデンウィークが終わって『さあ、出社だ』というときに、気力がわかない、妙に不安だ、会社に行きたくないなど、一時的にうつ病のような症状になることを言います。重くなれば、『適応障害』と診断されるでしょう。

新入生や新入社員に起きた場合をいいますが、ここ数年は春に新しい環境になった一般の社会人にも増えています」

――なぜゴールデンウィーク明けにそのようになるのでしょうか。

「春先から意気揚々と新生活に取り組もうとしていたのに、現実は『期待していた様相と違う』、『会社に幻滅しそう』と思ったところで長い休みがやってきます。

休み中に、理想と現実のギャップについていけない、会社のシステムや人間関係に適応できないという思いが増幅していく、精神的な疲労が出ると考えられます」(野崎先生)

■周囲のアドバイスで急成長できる人も

――どのように乗り越えればいいのでしょうか。

「気分がふさいでいても、出社して業務をこなせるようならあまり心配はないでしょう。

5月に会社を辞めてしまう人もいますが、新入社員の場合、5月はまだ多くの会社では試用期間であり、配属も決まっていない状況だと思います。この時期に自分の期待どおりにことが運ばないのは当然で、自尊心が満たされないことで焦ったり、ましてや退職を考えたりするべきではないでしょう。

釈然としない思いがあったり、気持ちが晴れなかったりするなら、連休中に気の置けない友人や学生時代の先輩に相談する、あるいは趣味に興じるなどして、気分転換をはかるようにしましょう。

あらかじめ、『自分はまだ尊重されるはずがない』と謙虚な気持ちでいることも大事です。少なくとも夏ごろまでは自分の感情を見守るようにしてください」
と、野崎先生は「5月に抱く感情で結論を急がない」ことを勧めます。

続けて、周囲の人の対応についてもこうアドバイスをします。

「周囲の人も、『この子はまだ、少し待つといろいろな状況が変わってくることに気付いていない』と認識し、うまく手を貸してあげてください。

特に若い社員は、『自分は認められていない』という焦りやイライラを、『この会社にはなじめない』、『ついていけない』という意識にすり替えていることもあるでしょう。

誰かからいい助言を得て、夏あたりには急成長する人も多く見てきました」と野崎先生。

――五月病の症状は自然に治まるのでしょうか。病院に行ったほうがいいということはありますか。

「多くの人は、2~3カ月で自然に乗り越えています。お盆休みのころにはすっかり忘れている人もいます。

ですが、6月になってもまだ抑うつ気分が続く、10日間以上不眠が続いている、食欲がなくて体重が減ってきた、涙が止まらないなどの症状がある人は、うつ病の可能性もあります。早めに精神科か心療内科を受診してください」(野崎先生)

気分転換や周囲の人への相談などでゴールデンウイークを有意義に過ごすこと。それが五月病を乗り越える、また予防することになると教えていただきました。ありがとうございました。

心療内科医に聞く。五月病を乗り越える方法とは 監修:野崎京子氏。心身医学・ペインクリニック・麻酔科専門医。京都大学医学部卒。国立京都病院、大阪赤十字病院などをへて、現在、心療内科・ペインクリニックの野崎クリニック院長。著書に『心療内科女医が教える 人に言えない不安やストレスと向き合う方法』(マガジンハウス 1365円)がある。
野崎クリニック:大阪府豊中市新千里南町2-6-12 北大阪急行桃山台駅から徒歩7分 TEL: 06-6872-1841 http://www.myclinic.ne.jp/nozaki/pc/



(海野愛子/ユンブル)

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