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「デキる人」と「残念な人」の思考法の違いを教えてください

9月27日(火) 14:00

■インプットの方法によって機能的な頭脳は作られる

おち 今の仕事を始めて25年になるんですけど、常にぶれずに保ってきた考え方があるんです。それは企画とは記憶の複合に過ぎないということ。つまり企画力を支えているのは、様々な場所で見聞きした体験であって、それらが複数くっついた時に企画が生まれる、と。
山崎 なるほど、面白いですね。単純に、普通の会社員とおちさんの職業を比べた場合、アウトプットの場があるか否かという大きな違いがあると思います。

おち ええ、確かにそうですね。

山崎 ただ、形は異なるとしても、会社員にもアウトプットの場は存在するはず。おちさんの場合は、自分の名前で何らかの商品をアウトプット(発表、発売)し、その評価もダイレクトに自身に降り掛かってくるわけです。これは企画という思考力を考える際、意外と大きな違いであると思うのですが、いかがですか。

おち アウトプットの意識は重要ですよね。

山崎 情報を集めてもそれを活用する意識がなければ意味がない。単なる情報ならインターネットでいくらでも取り出せますから。話の面白くない人は、見て聞いた情報をそのまましゃべってしまうから。

おち 得た情報を自分のものにしていないということですね。

山崎 それは情報力の差に繋がる、ということもあるでしょうね。要は、常に情報を提供しなければならないという意識の人ほど、日頃からインプットを大切にしています。たとえば本を書くことは実は、私にとって勉強だったりもしますから。

おち それはあるかもしれないですね。

山崎 使おうとするから情報が入ってくるし、使っているうちにそれが整理されてもいく。情報力をどう養うかというのは、アウトプットの意識をいかに持つかという議論に近いのではないでしょうか。

おち 僕はアウトプットというのは、情報を捨てる技術に似ていると思うんです。クローゼットだって古い洋服を捨てなければ新しい洋服を入れられません。新しい物を生み出す思考を持てない人は、そうした過去の情報を捨てるのがうまくいってないのではないでしょうか。情報は「取り出す」ことで鍛えられる部分だってありますから。

山崎 なるほど ……。情報を整理する習慣は重要ですよね。ところでおちさんのインプットのポイントは?

おち もし僕が毎朝電車に乗って通勤する立場だとすれば、同じ車両にいる人とは同じ景色を共有することになりますが、それでも気づきの量では絶対に勝てると思っているんです。それはそのまま情報量の差であり、企画力の差に通じるはずです。できない人は、やっぱりぼんやりしてしまってるんですよ。それではいい企画はできないんですよね。僕は近所のコンビニに行っても、常に情報感度は意識してますから。

山崎 常に100%じゃないにしろ、少しでも意識を保つことが重要だと。

おち ただ意識を常にフラットに保って冷静に情報を取捨選択しています。だから流行や世論に流されてしまうことはあまりありません。

山崎 自分のフィルターを大切にされているんですね。ところでおちさんの考えるいいアイデアや企画はどんなものを指すんですか?

おち 僕は「振り幅」と表現しているんですが、ギャップを大切にしています。組み合わせる記憶(情報)のギャップが大きければ大きいほど面白い企画やアイデアになる可能性を秘めている。だから1つの視点に縛られずに、いろんな分野に興味を持つようにしています。いろんな視点で物事を考えられたほうが、面白いもの作れるんじゃないですかね。

山崎 そう、いろんな角度から物事を分析できるようになりますよね。

おち だから、テレビ番組も作ればベビーカーも作るし、小沢一郎さんと仕事をしたあとにキティちゃんと仕事をしてたりしますからね(笑)。でも、根底にあるやりたいことは、どの仕事でも同じなんですね。

ロジカルに話ができる人とそうでない人の違いとは?

山崎 伝えるのが上手な人と下手な人の差は、核心がいかにぶれないか、なのかもしれません。私、たまに「あいつは口が悪い」とお叱りを受けることがあるんです。何かの素材について、「なんだこれ、全然面白くないよ」なんて言ったりもしますから。でも、そういう評価を気にし過ぎてしまうと、今度は私の良い部分が失われてしまいます。

おち 最近『相手に9割しゃべらせる質問術』という本を出したんです。僕はよく対談のお仕事をさせていただくのですが、こちらが1割しかしゃべらなくても、相手から「おちさんの話は面白いね」と言っていただけることが不思議にも多いんです。これは相手の話の本質をうまくつかんで頷き返す作業の繰り返しのようなのですが奥が深い。話がヘタな人って話題の本質を理解しないまま、自分の話ばかりする気がします。

山崎 いわゆる会議などで話が長い人もそうですよね。組み立てようという意識もないし。

おち つまり話し上手な人の思考とは、その時々によって、何が求められているのかを認識できているのではないかと。たまに察しの良い人と話していると、「それってこういうことでしょ?」と、頭の中で用意していた台本の数ページ先を言われてしまったりしますよね。それでも予定通りの順序で話を進めようとする人もいますが、そうではなく臨機応変にすっ飛ばして先に進むことができるのが、デキる人の思考でしょうか。

山崎 こういう対談にしても、用意してきた通りに会話が進むとは限りませんからね。結局、会話がロジカルかどうかというのも、自分ではなく相手が決めることなんですよ。つまり、相手の立場や視点に応じて、欲されている情報を提供できるかどうか。必要なのは100枚のプレゼン資料よりも、相手が欲しがる1つの情報で、それをちゃんと理解しながらアウトプットできるかどうかが分かれ目でしょう。


おちまさと
1965年、東京都生まれ。数多くのテレビ番組の企画構成から演出プロデュースを手がけ。近年は企業プロデュースなどジャンルレスに活躍。近著に『相手に9割しゃべらせる質問術』(PHP新書)他著書多数。

山崎将志(やまざき・まさし)
1971年、愛知県生まれ。アクセンチュア入社後2003年に独立。事業再生コンサルティング・アジルパートナーズを設立。ベストセラー『残念な人の思考法』(日経プレミアシリーズ)他著書多数。



竹中圭樹 = 写真 blueprint = 取材・文


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