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心療内科医に聞く。否定されたときの心の持ちよう

7月14日(木) 17:00

上司、取引先、同僚などから「おまえはダメだ」などと自分を否定されたように感じたとき、どう考え、どう立ち直り、どう心の健康をキープすればいいものでしょうか。

「ダメだ」ということばは、さまざまなとらえ方ができそうです。そこで、心療内科医で野崎クリニック(大阪府豊中市)院長の野崎京子先生に、お話をうかがいました。


■冷静に、否定された理由の分析をする

そもそも心の強さや弱さは人によって違うものでは? 野崎先生は、こう説明します。

「今の時代は、たとえば職場でトラブルがあった場合、誰かと話し合って解決するのではなく、帰宅後にインターネットの世界に依存して傷をなめあう仲間をつくることもできます。そういうことを続けていると、心の耐性は弱くなります」

野崎先生は、まずは「そういった解決法ではない方法を考えましょう」と言い、否定されたときの対処法について、次のように話します。

「否定された内容について、その理由を考えてみます。『なぜこの人はこう言うのか』と。正当な理由なのか、不当な理由なのかを判断するようにしてください。

仕事の内容を否定しているのか、考え方なのか、性格的なことなのかなど、何に対して否定をされたのかを、冷静に考えてみましょう。

否定する裏には、『相手にも理由がある』ととらえてみます。それを探るためにも、すぐに心を閉ざしてしまうのではなく、まずは相手の話を聞いてみるようにしましょう」

■コミュニティ力と自分の力を磨こう

他人から否定的なことばを言われたときは、冷静な判断ができず、それが正論なのかを認識するのは難しいものではないでしょうか。どう判断すればよいのでしょうか。

「一人で判断するとどうしても自分の思考力の範囲で物事をとらえがちです。何が正しいのか分からなくなってしまう。思い込みで判断しかねないわけです。そうならないために、必要なことは二つ、『日ごろから知的なコミュニティと付き合う』『何らかの自分の力を磨いて自信を持つ』ということです」(野崎先生)

ここで、それら二つについて、具体的にレクチャーしていただきましょう。

・知的なコミュニティと付き合う
「同じ考え方を持つ人、共感しあえる人、共通の趣味など面白いコミュニティを築くことは、生きていくうえで大切なことです。ネット上での集まりではなく、顔を合わせて情報や意見を交換するリアルな付き合いをしましょう。

合コンもいいですが、映画を見る、テニスをする、音楽を演奏する、など共通の趣味を持つ人たちと、テーマを持った集まりをもってみてください。実際に顔を合わせてお互いに良い刺激を与える相手との関係をつくることで、気付けば知的なつながりができます。

他人から否定されて不当だと感じたときに、同じ価値観の相手に相談をすることで、情報交換をするだけでなく、冷静なアドバイスを受け取ることもできるでしょう。また、第三者の意見を聞くことで、活路を広げることができるはずです」(野崎先生)

・自分の力を磨いて自信を持つ
「多くの情報源に触れて、職場と家庭だけではない別の世界を広げることをおすすめします。たとえば本を買う場合はインターネットの情報だけに偏らず、書店に行って実際に手にとって自分のフィーリングに合うものを探すという行動を積み重ねることです。

そうすることで知力が養われ、否定された内容が正当なのかどうかを見極める力をつけることができます。正当な理由であると思えば反省し、誠意を持って対応することで、一歩成長することができるでしょう」(野崎先生)

■八つ当たりは個人攻撃ではないと心得る

では、取引先の相手に、自分の意見をうまく伝えることができない人から否定されたときは、どのようにとらえればよいのでしょうか。

野崎先生は、
「会社や上司に適切に報告をしましょう。こういった場合は、会社というシステムをうまく利用することです。納得ができないことに対して主張することは、当然の権利です」と言います。

では、通勤途中に「肩があたった」などと因縁をつけられた、ショッピング中に店員から邪けんに扱われたなど、見ず知らずの相手から八つ当たりを受けたときは、どう考えればよいのでしょうか。

「存在そのものを否定された気持ちになりがちですが、八つ当たりをする人というのは、相手は誰でもよいわけです。『自分が個人攻撃を受けたのではない』と自分自身に言い聞かせましょう」と野崎先生。

最後に、野崎先生からのアドバイスを伝えます。

「何よりも『お前はだめだ』と言われたときに、すべてを否定されたと思わないことです。完ぺきな人は世の中にはいません。誰しもコンプレックスや自信の無さを胸に抱いて生きています。

自分自身にひそかに自尊心と自信を持てるよう努力していくことが、他人から否定されて落ち込む辛さを救ってくれると思います」

誰かから否定されるような言葉を投げられたとき、ただ落ち込むだけではなく、相手の発言の意味を考えてみる――。
野崎先生の、「自分の存在のすべてを否定されたと思わないこと」という言葉には勇気をいただきました。少しでも、人の言動の理由や動機を判断する力、見極める力を身につけるように努めたいと思います。


監修:野崎京子氏。北野病院、国立京都病院、大阪赤十字病院、住友病院をへて、現在、大阪府豊中市の心療内科・ペインクリニックの野崎クリニック(http://www.myclinic.ne.jp/nozaki/pc/)院長。

(岩田なつき/ユンブル)

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