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震災後ACに差し替えられた企業のCM 企業の人はどう思ってる?

5月6日(金) 16:30



震災後の企業によるコミュニケーションについて、エステーの特命宣伝部長の高田鳥場氏に以前お話を伺ったが(「震災後 企業CMはどんな表現・時期に流すべきか宣伝部長苦悩」:http://get.nifty.com/cs/catalog/get_topics/catalog_110419000370_1.htm)その続編のインタビューをしてきました。今回は、ACのCMの役割についてと、企業がコミュニケーションをするにあたって「忘れてはいけない人々」についてです。

――エステーも震災直後はACのCMに差し替えましたか?

高田鳥場:それはそうですよ。けっこう差し替えましたよ。

――なんでカネ払ってるのにACのCMなんだよ…、なんて思いませんでしたか?

高田鳥場:いや、それは元々ACのCMを流すにあたっては取り決めがあるんです。不測の事態の場合、ACに差し替えて、媒体費はその枠を押さえたスポンサーが支払う、という。さらに、テレビ局だってキチンと「ACに差し替えますか?」と聞いてきますよ。震災直後に自社の宣伝をするのはあまりにも場違いな感じがしますので、「ACにしてください」と伝えました。こちらとしても“最後の砦”としてACは存在してくれていると思っていますよ。テレビ局も広告主に対する責任は果たそうとしてくれました。

ただ、これほどの緊急事態になった時に、ACのCMよりも、もしかしたら視聴者は震災や原発関連の情報を色々もらう方が有益だと考えるかもしれませんよね。その場合にテレビ局から「ACに差し替えますか?  御社のCM分だけ“番組延長”にしますか?」と聞かれたとしたら、私は「番組延長にします」と言ったかもしれません。ただ、ACについては、一企業だけで決められる話ではないので、このテーマについてはここまででお願いします。

――エステーも震災から約1か月後、ポルトガルの人々が“歌う”CMを『消臭力』で作りましたが、あのCMはどんな人に届けたかったのですか?

高田鳥場:日本は心理が4分割されていると思います。【1】直接の被災者【2】停電や原発関連でヒヤヒヤしている関東【3】関東から南の人たち、日本人として同情している人々。そして、もうひとつ忘れてはいけないのが【4】外国人、です。

私たちは忘れてしまいがちですが、この日本に外国人がいかに多かったか、ということが今回分かりました。さまざまな観光地で外国人の姿が消えた、とかありますし、ファストフード店や工場から外国人の労働者が帰国してしまった、という話も聞きますよね。そんな状況のなか、CMでは「日本を一つになろう」ということばが頻出した。一つになることはいいことかもしれないけど、ここでは外国人の気持ちを忘れているのですよ。

――確かに。

高田鳥場:この4種類の人々に同時にコミュニケーションするなんて何やっても無理なんです。全員を満足させられるCMは作れない――そう割り切らなくてはいけないと思いました。だってね、1995年の阪神淡路大震災の時、「ACのCMから元に戻してくれ」と言ったのは実際は被災者の方々なんですよ。

あの時にどれだけ元の“日常”に戻ったかは分かりませんが、被災者の方々の声がちゃんと聞こえてきたら番組も何もこれからは戻ると思いますよ。もっと言えば、一番傷ついた被災者の方々の声にしっかりと耳を傾けて今後のCMのありかたをどんどん変更していく勇気が問われていると思います。


文/ヘア・臼井



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