「私、感情を"電車"だと考えているんです」高橋メアリージュンの自分を大切にする考え方

ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系)では、主人公・とわ子(松たか子)を支える敏腕な部下・松林カレンを好演した女優・高橋メアリージュンさん。紆余曲折の人生を送りながらも、その凛とした強さは、一体どこから生み出されるのでしょうか。

  • 高橋メアリージュン

    女優・モデル

    18歳で『CanCam』の専属モデルになり、24歳で同誌を卒業した2012年の秋、NHK連続テレビ小説『純と愛』にて女優デビュー。その後舞台や映画、テレビドラマなど活躍の場を着実に広げ、その存在感を確かなものにしています。

    18歳で『CanCam』の専属モデルになり、24歳で同誌を卒業した2012年の秋、NHK連続テレビ小説『純と愛』にて女優デビュー。その後舞台や映画、テレビドラマなど活躍の場を着実に広げ、その存在感を確かなものにしています。

  1. 目標は決めなくていい。
  2. 辛いことがあっても、全部“人生のストーリー”になる。
  3. 感情は「電車」"怒り"の電車は見送る。
  4. 「自分と約束する」ことで、自分の優先度を下げない。

目標は決めなくていい。

何がしたいかわからない時、どうしたらいいかわからない時は、自分のなかでモヤッとしているものをとにかく書き出して、紐解いていくといいんじゃないかな。「紐解く」っていうのは、悩みがあった時、それについて、“WHY?”を考えていくこと

なんで私はそのことにモヤッとするんだろう? なんで悩んでいるんだろう? そして、悩みの原因が見つかったとして、次に、じゃあなんで私はそれについて悩むんだろう? なんで? なんで? なんで? …って、どんどん紐解いていく。そうしていくと、「そうか、私のしたいことは、これなんだ!」っていうものに、たどり着きます。

あと、目標ってその時々で変わるものだから、ずっと同じじゃなくて全然いい。決めつけなくていいんです。

【写真】高橋メアリージュンさんがお話ししている。

私がまさにそう。絶対歌手になりたいと思っていたのに、女優になった。でも、「失敗した」とは思ってなくて「もっと自分の好きなものを見つけられた!」という感じ。

執着心? ないですね。

執着すると、落ち込むことが増えるじゃないですか。だから執着しないようにしています。執着心を持たなくなってから、目標や夢が叶わなくて落ち込むことはなくなりましたね。

まずは目の前のことに、全力で向き合うようにしています。

実は、女優になりたいとも、なれるとも思っていなかったんです。まさか受かるとは思っていなくて。オーディションに合格したという連絡をいただいた時は、「え!?大丈夫かな!?」って内心大焦りでしたね。

でも目の前の女優というお仕事に全力で向き合った結果、自信が持てるようになりました。努力をした自分に対して、自信が持てたんです。全力で向き合っていなかったら、準備が足りなかったりしたら、モヤモヤが残っていたと思いますね。

【写真】高橋メアリージュンさんがお話ししている。

正直、努力した分が評価されるかはわからない。でも、「自分はこれだけやったんだ」っていうことがあると、自分のことは信じられる。自信につながる。そういう実感を持てましたね。

辛いことがあっても、全部“人生のストーリー”になる。

何か試練があっても、気持ちはポジティブでした。負けず嫌いなのと、どこかで奇跡を信じているんです。「今までダメだったからありえないよ、今後もないよ」とか、「普通こうだから」とかっていう考え方がすごく嫌いで。

今までそれを成し遂げた人がいないんだったら、自分が一人目になればいいっていう考えです。偉人はみんな、周囲ができないって言うことをやってきた人たち。だから出来ないって言われたことも、出来るかもしれないって思っちゃうんですよね。

【写真】高橋メアリージュンさんがお話ししている。

ポジティブのルーツは、やはり両親が大きいです。母の口癖は「なんとかなる、大丈夫!」ですね。「辛いことがあっても、これは全部“ストーリー”になるから。いつか笑って話してるわよ、エピソードができて良かったじゃん!」って、よく言っていました。(笑)

エゴサーチも絶対しないですね。意識的にしないようにしています。私は私だし、エゴサしたら傷つきそうなのでしません。「私は私」と思えるのは、「あなたは素晴らしいんだよ」「みんな素晴らしいんだよ」というふうに育ててくれたの親のおかげですね。エゴサーチをするよりも、その分いい映画観たりとか、散歩したりとか、土触ったりとかいう時間に充てるようにしています。

感情は「電車」"怒り"の電車は見送る。

私、感情を電車だと考えているんです。

ここに駅があって、やって来る電車が感情だったとします。来た電車に対して、「あ、“怒り”の電車だな」ということがわかったら、「乗りませーん!」って、見送るんです。

“怒り”の電車が来たなと思ったら、まずその事実をきちんと認めるんですよね。そのうえで、「これには乗るのをやめておこう」って判断する。乗ったら時間のムダになると思って、やり過ごす。悲しい時も基本はそういうふうにしていますが、悲しみには乗っかっていい時もあると思っています。次の日の予定は何もないから、泣いちゃおう!とか。

【写真】高橋メアリージュンさんがお話ししている。

反対に、全力で乗っかる電車は“喜び”とか、“楽しい”とか、ポジティブなもの。ネガティブな電車に乗ると、引きずりますからね。ずっと乗りっぱなしになっちゃう。まあでも、中学生の頃とか、めちゃくちゃ全乗りしてましたね! 怒りの電車が来たらすぐさま飛び乗って、「ふざけんなー!」って(笑)。

その後、仕事をするようになって…17歳くらいから、いろいろ本を読んだりして、自分なりにそういう、感情のコントロール方法を学びました本から多くのことを学びましたね!

【写真】高橋メアリージュンさんが窓の外を眺めている。

「自分と約束する」ことで、自分の優先度を下げない。

私、結構自分を大切にしてて。確かに昔は、家族のために働いてましたが、今はめちゃくちゃ自分を大切にしています。まわりからは、「もっと自分を大切にして」って言われるんですけどね。(笑)

例えば友人に13時から会おうって言われたとして、その日私にやりたいことがあれば、「今日私映画観るって決めてるから、15時までいれるよ。」と事前に帰る時間を決めるようにしています。アラームも設定して。(笑)

「映画を観る」って、自分と約束する。そうしたら、それを叶えられなかった時に、自信をなくすんですよね。友人との約束と同じように、自分との約束を守ってあげる。それは、自分の優先度を下げないということです。そしてそれを理解しあえる関係が、友達と呼べるんじゃないかな。

【写真】高橋メアリージュンさんの笑顔

挑戦してみないとわからないし、しないと自分の世界も広がらない。何かのせいにするのをやめて、主体的に生きるようにしています。
自分の人生の主役は自分であることを、忘れないようにしたいです。


取材・文吉河未布

編集AmebaNews編集部

カメラマンオカダマコト

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