Amebaニュース

どんな赤ちゃんも食べてくれる離乳食、どうやって作るの? 和光堂に聞いてみた

9/14(木) 11:00

どんな赤ちゃんも食べてくれる離乳食、どうやって作るの? 和光堂に聞いてみた
●赤ちゃんにとっての"おいしい"を見極めるためにしていること
せっかく手作りの離乳食を作っても、子どもが食べてくれない……。でもなぜか、市販のベビーフードだけはパクパク食べる! というケースは多いかもしれない。やっぱり調味料をたくさん使ってるの? 赤ちゃんにとっての"おいしい味"はどうやって作るの?? といった疑問に答えてもらうべく、ベビーフードの開発に関わっている、アサヒグループ ベビー&ヘルスケア事業本部の矢野彩子 担当課長にお話を伺った。

○ベビーフードのトレンドってあるの?

――まずはベビーフードができる過程について教えていただきたいのですが、メニューはどのようにして決めているのですか?

ベビーフードは、ご家庭で作る離乳食の代替品として作っているので、メニューもご家庭の料理をベースに考えています。大人の食事だとトレンドがありますが、赤ちゃんに与えるものとなると、煮物や炊き込みご飯といった定番のものが好まれます。お母さんが自分でも「こんな味かな?」と想像できるものの方が人気がありますね。新しいメニューにチャレンジしてみることもあるんですけど、やっぱりあんまり良い結果にならないことが多いです……。

――ちなみにこれまでチャレンジしてみたメニューにはどんなものがありますか?

パエリアとか、ラタトゥイユとかは、チャレンジしてみたメニューに入りますね。

ラタトゥイユはわりと人気がありますが、パエリアは、うーん、うーん……(笑)。

定番の味が人気ではあるのですが、さまざまな味を知ってほしいので、メニューにはバリエーションを持たせることを心がけています。あまり和食ばかりだと、赤ちゃんもお母さんも飽きちゃいますよね。洋風や中華風もご用意しているのはそのためです。

具材については、赤ちゃんにとらせたいと思うものをお母様方にインタビューしたり、栄養学的なところで、例えば鉄分が足りなくなる時期にはレバーを使ってみたりしています。

――インタビューもされるんですね

例えば、魚を食べさせたいけれど、自分で調理するのは大変だったりしますよね。そういった部分をベビーフードに頼りたいと思っていらっしゃる方は多いなぁと感じています。

○開発中の商品、試食はどうしてる……??

――開発中の商品、赤ちゃんも試食することはあるんですか?

よく聞かれるんですけど、赤ちゃんには食べさせないですね。衛生的な部分を考えるとやはり試作品ではあるので、難しいなと思いますし、食べたか食べないかの理由を探るのも難しいですよね。食べなかった時に、何が悪かったか分からないので。

――誰が試食しているのでしょうか?

社内の研究・開発のメンバーが試食して、味を決めています。人数としては、6~7人くらいです。ベビーフードチームとして、長年ベビーフードの開発を手掛けている人たちが多いです。

――その人たちは、赤ちゃんの味覚を分かっているということなんですね?

そういうことになるかもしれないんですが、赤ちゃんの食事とはいえ、大人もおいしいと思わないと人気が出ないですし、売り上げとして結果にも出てきます。素材の味がいきているとか、だしがきいているといったことが大事です。

それから、赤ちゃんが好きなのは味覚で言うと、「甘み」と「うまみ」です。酸味や苦味は、腐っている、毒の味、と思う本能があるらしく、できるだけ取り除くようにしています。赤ちゃんの方が味覚が敏感で、グルメかもしれないですね。

――日頃濃い味に慣れていると、味を判断するのが難しそうです

メンバーの中には濃い味が好きな人もいるんですけど、「仕事」と「プライベート」の嗜好はちょっと違います。仕事では薄味のものばかり食べているので、その中で味のバランスを判断するのには慣れているかもしれません。ただ、試食中の会話はすごくマニアックなので、端から見るとすごく不思議だと思います(笑)。

――味以外に、おいしく食べてもらうために工夫していることはありますか?

具材は月齢にあった固さや大きさを意識して作っています。最初は舌でつぶせる固さ、次に歯茎でかめる固さなど、きめ細かく対応しています。

ご家庭でも食べやすさは気にしてみるといいかもしれません。例えば、口の中でまとまらないひき肉やブロッコリーの芽などは、とろみを付けたり、おかゆに混ぜたりして、口の中でまとまりを作りやすくしてあげると、食べやすくなります。

次ページからは、気になるベビーフードの"味の濃さ"、どうやっておいしい味を作っているのかに迫ります。

●ベビーフードがおいしいのは、やっぱり味が濃いからですか?
○大量に作るからこそ可能なおいしさ

――自分で作るよりも、ベビーフードの方が味が濃い気がするという声を良く聞きます。やはり赤ちゃんに食べてもらうために、味付けは濃くしているのでしょうか?

生後6カ月を過ぎると、多少味がないと赤ちゃんも物足りないというか、食べが悪くなってしまうので、定められた基準(※)の中で味を付けるようにしています。

全く塩やしょうゆを使わないというご家庭に比べると味は濃いかもしれませんが、塩分はできるだけ控えていますし、だしやうまみをきかせることで、味に深みを加えている部分もあるので、味が濃いと感じられるのかもしれません。

ベビーフードは、一度にたくさんの量を高温・高圧で作っているので、具材のうまみも引き出せます。同じ塩分量で、同じ味のメニューをご家庭で作るとなると、難しいのかなと思います。

※日本ベビーフード協議会の自主規格で、ベビーフードの塩分は、生後12カ月までが約0.5%以下、生後12カ月以降は約0.7%以下と定められている。塩分0.5%の目安は、みそ汁を半分に薄めたくらいの味

――自主規格内で安全ということは分かるのですが、それにしても上限ギリギリまで塩分を加えているということはあるんでしょうか?

メニューによって適した味があるので、上限いっぱい使っているわけではありません。調理法や、食卓に商品が届くまでに時間がたっていることなどから、具材に味がしみこんではいると思います。ご家庭では、なかなかそこまでできないと思います。

○ベビーフードをうまく活用するために

――1日3食ベビーフードを与えても問題ないですか?

基本的には毎食食べていただいて大丈夫です。しかしそれが1週間続くとなると、栄養バランスが偏らないよう、お肉の次は魚をあげようとか、和風の次は洋風にしようというように、バリエーションを増やしていった方が良いと思います。

それから、食べやすい具材の固さはその子によってどうしても個人差があります。赤ちゃんの月齢にあったベビーフードを与えても、赤ちゃんによってはやわらかすぎる、物足りないということもあるんです。

そんな時に、例えばブロッコリーをゆでてベビーフードに少し入れてあげると、食感も満足できるし、ボリュームもアップするのでお勧めですよ。赤ちゃんの様子を見て、ご家庭で野菜を加えてあげるとより良く食べてもらえるかなと思います。

――他にも栄養バランスの観点から気をつけることはありますか?

おかずや主食が単体でパウチになっている商品は、できれば組み合わせて食べていただきたいです。弊社の場合はパッケージの裏面に、エネルギー、たんぱく質、炭水化物、野菜という4つの要素のバランスをグラフで示していて、足りない部分を補うための"おすすめサイドメニュー"も提案させていただいております。

――このグラフの一要素になっている"こだわり"っていうのは?

弊社の商品は全てこだわりを持って作っていますので、全部の商品が100%となっております!

――なるほど!(笑)

離乳食は、主食があって、主菜があって、副菜があるという、基本の食を教えてあげる機会でもあると思うんですね。大人になってからの食への考え方に、多少なりとも影響すると思うので、食育の意味もこめて取り組んでみてほしいと思います。

――最後に、お母さん、お父さんたちに伝えたいことはありますか?

赤ちゃんが離乳食を食べてくれなくて、大変な思いをされている方は多いと思います。ただ、嫌がっているのに無理やり食べさせてしまうと、赤ちゃんは食事の時間がきらいになってしまいます。お母さんの顔が怖くなっていたりすると、より食べなくなってしまうんです。

難しいことなんですけど、そこは少しがんばって「おいしいよ♪」(ニコッ)という感じで声掛けをして、"食事は楽しいもの"だということを、赤ちゃんに学んでもらえると良いですね。

――ありがとうございました!

【関連記事】
厳選! 授乳四十八手 (12)
完全母乳は半数以下 - ママたちが粉ミルクを使う理由
さいたま市が祖父母手帳を作った理由--「育児の常識、変わったこと知って」
たぶん そのぶん ふたりぶん (26)
マイナビニュース

国内新着ニュース

編集部のイチオシ記事

この記事もおすすめ

国内アクセスランキング

注目トピックス

アクセスランキング

写真ランキング

注目の芸能人ブログ