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忙しいママでも強制!? 「PTA役員」を引き受ける義務はあるのか

3/7(月) 20:00

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【ママからのご相談】
私は、シングルマザーで3人の子どもがおり、看護師資格を取るために大学(この春2年生)に通っています。PTAが任意ということは知らず、子どもが入学した際、当たり前のようにPTA規約を渡され受け取りました。

5日前にPTAでの地区長を決める投票が行われ私が選出されたようです(投票の際、私は参加できませんでした)。その日の夜に、現在の地区長から連絡があり、「選ばれたのでやってくださいね」と言われました。

しかし、私も平日は7:30~19:30と帰りも遅く、土曜日も変則で大学に行かねばならず今回は断らしてほしいと願い出たのですが、投票で当たったら皆平等、どんな状況でも受けてもらわないと困るからやってくださいと、ほぼ強制的に引き受けることとなってしまいました。

2学年からは実習なども入ってくるため、周りに迷惑をかけずにやっていくことができるのか、どう考えても時間的に無理な状況でしかなく、正直不安ばかりで引っ越してしまいたい気分で一杯です。

子どももお世話になっているので、回って来たらいつかはしないといけないと思っていたのですが、無理をしてまでしなくてはならないのか、拒否権もないのかなどいろいろな葛藤がわき起こってきます。

こんな状況をどう自分に納得させ、今後活動していけばよいのでしょうか。

●A. PTA役員は、無理にやる必要はありません。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の島田さくらです。

学校でのトラブルのひとつとして、PTAでのもめ事というのはよく耳にする話です。

保護者として社会と向き合わなければならない。でも仕事や生活とのバランスも必要。PTAの役員に選出されたら絶対に受けなければならないのでしょうか。

●PTAって絶対入らなきゃいけないの?

PTAは各学校で組織される保護者と教職員の団体ですが、あくまで任意の団体であり、その学校の保護者であれば絶対に入らなければならない強制加入団体というわけではありません。

そのため、PTAは絶対に入らなければならないものではなく、加入も退会も自由です 。

PTA規約に「保護者は絶対参加」と書かれている場合でも結論は同じです。

憲法21条は、基本的人権のひとつとして集会・結社の自由を定めており、特定の団体へ加入するかしないか決めることも憲法上保障された権利と言えます。

憲法は、本来国家対個人の関係についてのルールなのですが、民間においてもその考え方は十分尊重されるべきです。

よって、「保護者は絶対参加」というような団体に加入しない自由を侵害する記載は、公序良俗に反するものとして無効となる でしょう(民法90条)。

●PTA役員に選ばれたら断れないの?

PTAの役員に就任するのは、法的にいうと“委任契約” にあたると考えられます。

契約をするかしないかは個人が自由に決められるので(契約自由の原則)、選ばれた人が承諾しない限り委任契約は成立しません。すなわち、役員に選ばれたとしても断ることができます 。

では、PTAの規約に「選ばれた人は役員にならなければならない」と書かれている場合はどうでしょうか?

PTAに加入した時点で規約に従うことを承諾しているんだから、その後役員に選ばれたら役員に就任する義務が発生するのではないかとも思えます。

しかし、実際は子どもが入学した途端に説明もないまま、PTAが任意の加入団体であることも知らされずPTAに加入したというケースが多い でしょう。

こういった場合、PTAに入るのか入らないのかという点に保護者の意思は介在していないので、PTAに加入した時点で規約に従うことを承諾したというのは難しいでしょう。

また、仕事の状況や収入、生まれたばかりの子どもや介護が必要な家族がいないかなどを一切考慮せず、「選ばれた人は役員にならなければならない」という規定になっているのであれば、そのような規定は公序良俗に反し無効となると思います。

●まとめ

以上のように、法的な話をするとPTAの役員に選ばれても断ることは可能ですが、今後の付き合いを考えると断りにくいという気持ちもありますよね。

できれば役員投票の前に、前任者や周囲の人に事情を話して、今年は役員になれないということについて理解を得ておきたいところです。

役員を受けるのであれば、周りの保護者が自分に期待して投票してくれたんだとポジティブに捉えてやっていきましょう!

負担もあるでしょうが、周りの保護者と仲良くなれたり、情報交換ができたりというメリットもあるはずです 。

仕事や大学とのバランスを考えて断るのであれば、きちっと断って代わりにやってくれる人を探しましょう。

また、どうしても嫌だけれども断れないし受けるというのであれば、初めにできることできないことを明らかにして、他の役員と協力してやっていけるとよいですね。

私も今年は息子の保護者会役員です。ドキドキしますが、新しい出会いもあるでしょうし、ママ友を作るチャンス。頑張りましょう!

●ライター/島田さくら(アディーレ法律事務所所属弁護士)

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