国内

レスラー三沢光晴さん死亡 バックドロップの怖さ

6月16日 09時00分

 13日に広島市で行われたプロレス興行の最中に相手選手から「バックドロップ」という技を受けて亡くなったプロレスラー・三沢光晴さん(46)の死因が頸髄損傷であることが明らかになった。

 さて、バックドロップとはどれだけ危険な技なのか。「安全第一」を掲げる学生プロレス団体出身者によると、同団体では「新人がまず覚える『一見派手で観客ウケの良い技』のひとつ」だという。もうひとつはブレーンバスターだ。

 バックドロップは相手の腹を両腕で抱き、後ろに投げる技であり、見た目は派手である。受け身に失敗するととんでもないことになるが、マットに叩きつけられる直前に首を前方に突き出し、技をかけた選手とは逆側の腕でマットを叩き衝撃を分散することにより、頭や首へのダメージを軽減できる。よって、「元祖」のバックドロップ自体は元々受け身さえキチンとすればそれほど危険な技ではなかった。

 だが、プロレスはエンタテインメントの側面があるため、どうしても見た目を派手に進化させざるを得なくなる。バックドロップも角度をより厳しくして受け身が取りづらく、見た目の過激さを増す傾向にあった。

 かつては長州力の「垂直落下式バックドロップ」がかなり激しいものだったが、今ではそれ以上に過激な見た目のバックドロップが続々と誕生している。「十六文キック」や「空手チョップ」で観客が沸いていた時代もあったプロレスという競技だが、進化を余儀なくされていたのだ。

 総合格闘技の隆盛もあり、ますます「ダメージをくらう」説得力が求められる傾向が強くなり、技がより過激になっているだけに、今一度安全管理については各団体が細心の注意を払う必要が出てきていると言えよう。

 ちなみに前出「安全第一」を標榜する学生プロレス団体では「パイルドライバー」(相手をさかさまに持ち上げ、マットに頭を叩きつける技)は「禁じ手」認定し、絶対にレスラーにはやらせない。この技は本当に危険だからだ。

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