日刊アメーバニュース

赤ちゃんはなぜ泣くの? ボディランゲージが教えてくれる赤ちゃんの気持ち

2017年08月13日 11時00分
提供:マイナビニュース

●「SOS」のサインを知ろう

「どうして泣きやんでくれないの?」「どうしたらよく寝てくれるの?」。特に初産のママ・パパであれば、言葉を伝えられない赤ちゃんの様子に、不安になったり、どうしたらいいか分からなくなったりしてしまいがち。赤ちゃんの気持ちが分かったらいいのに……と思うことも、あるのではないだろうか。

そんなママ・パパの願いをかなえてくれるかもしれないのが、アメリカ・ノースカロライナ大学病院のJan Tedderさんが開発した「HUG Your Baby 育児支援プログラム」(Help,Understanding,Guidanceの略)。"ボディランゲージ"から、赤ちゃんの状態や気持ちを読み取ることができるという。

今回は、聖路加国際大学とエイデンアンドアネイが、出産を控えた妊婦・家族を対象に行っているセミナーの内容を紹介しよう。

○赤ちゃんがいる3つのゾーンを理解しよう

同プログラムは、家族看護を専門とした上級実践看護師(ファミリーナースプラクティショナー)、Jan Tedderさんによって開発されたもの。学術論文の内容などがベースとなっていて、海外では、子育て中のママ・パパに赤ちゃんのことを知ってもらうためのツールとして活用されているという。

このプログラムを正式に日本へ導入し、自ら日本語訳も手掛けたのが、今回セミナーで講師を務めた聖路加国際大学大学院 看護学研究科の新福洋子 助教だ。同研究科の飯田真理子 助教、新福 助教の元で学んだ保健師の手嶋文香さんも、ともに参加者への説明にあたった。

プログラムによれば、赤ちゃんには3つのゾーンがあるという。

睡眠ゾーン: 眠っているゾーン
準備ゾーン: 遊んだり飲んだりする準備ができているゾーン
再起動ゾーン: むずかったり/泣いているゾーン

多くのママ・パパが悩むのは、「再起動ゾーン」と呼ばれる状態だろう。これは、音や光などといった"外からの刺激"、疲れ、空腹、眠れない・起きられないなどといった"内からの刺激"が過剰になることで、起こるそうだ。

「お母さんのおなかの中で静かに過ごしていた赤ちゃんは、温度の変化や視覚的な情報、にぎやかな音など、たくさんの刺激に対応する能力が未発達。おっぱいを飲むことや眠ることに影響が出てしまいます」。

そんな"刺激過多"の状態を示す、赤ちゃんの「SOSのサイン」を読み取ることで、むずかったり、泣いたりする「再起動ゾーン」が防げることもあるというのだ。

○SOSのサインとは

「SOSのサイン」とは、一体どのようなものなのだろうか。プログラムによれば、ここで言う「SOS」は「Signs of Over Stimulation」の略であり、以下のような状態があげられるという。

・肌が赤くなったり、白くなったりする
・震えたり、体がピクピク動いたりする
・不安定で不規則な呼吸になる

また、ぼーっと遠くを見つめたり、目をそらしたり、目を閉じたりすることもある。これは、赤ちゃん自身が視覚からの刺激を減らすために行っている行動でもあるそうだ。

これらのサインが見られた時は、赤ちゃんが落ち着くまで目をそらしたり、おくるみで包んでゆらしたり、胸や指、おしゃぶりなどを吸わせたりしてみよう。もしかしたら、落ち着きを取り戻してくれるかもしれない。

しかし、それでも赤ちゃんが落ち着かず、泣いたりむずかったりした場合、ママ・パパはどのような対応をしてあげたらいいのだろうか。次ページで紹介する。

●"泣き"や"むずかり"を落ち着かせる方法
○それでも泣いてしまったら

プログラムによれば、赤ちゃんの「SOSのサイン」を読み取り、おくるみで包んでゆらしたり、おしゃぶりをくわえさせたりすることで、泣いたりむずかったりするのを防げる可能性があるとのことだった。

しかしそれでも赤ちゃんが落ち着かず、「再起動ゾーン」に入ったら、どうしたらよいのだろうか。必要なステップは3つ、「落ち着いた声で話しかける」「観察する」「助けを増やす」が有効なのだそうだ。

「赤ちゃんはママ・パパの声が大好きなので、落ち着いた声で話しかけることで落ち着きます。そして、観察してみましょう。口をチュッチュとしたり、手を口元に持っていったり、刀で戦っているようなポーズをとったりしていませんか? これらは、赤ちゃんが自分自身を落ち着かせようと取る行動です」。

それでも落ち着かなかったら、赤ちゃんの両手を腕の前に持っていったり、おくるみで包んであげたり、授乳したりするといいそうだ。

また、空腹で泣いている場合、それは"おなかが空きすぎてしまっている状態"なのだそう。少し空腹を感じた時に赤ちゃんが行う「手を口元に持ってくる」「"クウ"や"ハア"など柔らかい声を出す」「もぞもぞする」「唇をチュッチュする」などのサインを読み取ることができれば、早めに対応できるだろう。

講師によれば、赤ちゃんは予定通りうまれた場合、生後2週目頃になると以前と比べて昼間に泣くことが増えてきて、生後6週目頃にピークとなるという(予定より2週間早くうまれた場合は、生後4週目に泣きが増え、生後8週後にピークとなる)。これを知っておくだけでも、気持ちが楽になる人は多いかもしれない。

○どうしたらよく寝てくれる? どうやって遊んだらいい??

他にも、このプログラムでは赤ちゃんの育児に役立つ情報が盛り込まれていた。例えば、赤ちゃんの眠りに関する知識。眠りには浅い眠り(レム睡眠: 目が半開きだったり、口元が動いたりする)と深い眠り(ノンレム睡眠: 完全に体が動かない状態)があり、授乳などのために起こす場合は、浅い眠りの時がいいという。

また"抱っこしないとよく寝てくれない"と困っているママ・パパは、抱っこして赤ちゃんが浅い眠りになるのを待ってから、ベッドや布団に置くといいのだとか。これを繰り返すことで、赤ちゃんは自力で深い眠りに入っていくことができるそうだ(浅い眠りは約1時間ごとに訪れるという)。

さらに赤ちゃんと遊ぶ時には、赤ちゃんが落ち着いた状態の「準備ゾーン」がいいとのこと。赤ちゃんと目を合わせて自分の頭をゆっくり動かしてみたり、赤ちゃんの名前を呼んでみたり、ガラガラを振ってみたりして、発達を促してみよう。

最後に講師は「赤ちゃんの反応は個人個人で異なります。ぜひママ・パパが観察して、赤ちゃんの気持ちを汲み取ってあげてください」と話した。一見分かりづらくても、赤ちゃんはその時々の状態や気持ちを、何らかのサインで発信しているよう。プログラムで紹介された"サイン"を参考に、赤ちゃんに向き合ってあげるといいかもしれない。

2017年度は、9月30日、11月18日、2018年1月20日の14~16時に、聖路加国際大学 大村進・美枝子記念 聖路加臨床学術センターにて開催予定の同プログラム。妊娠30週以降の妊婦とその家族を対象にしている。参加には事前の申し込みが必要で、参加費は2,000円(「Hug Your Baby」のDVD、その他教材、およびエイデンアンドアネイのおくるみ1点進呈)となっている。

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