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小池都知事がぶち上げた「自宅でも禁煙」条例 嫌煙ファッショで集票の狙い

2017年06月19日 08時01分
提供:デイリー新潮

「私は改革に燃えている。同志がもっとほしい」

 来る都議選(6月23日告示、7月2日投開票)に向け、6月1日に開かれた都民ファーストの会の総決起大会で、代表の座に就いたばかりの小池百合子都知事(64)はこう熱く語った。

 豊洲移転問題や五輪会場問題など、「先送りの女王」とでも言うべき彼女にどんな改革ができるのか判然としないが、何はともあれ、目下、小池氏が目を付けているのが「煙草」だ。都民ファーストは受動喫煙防止条例の制定を公約に掲げ、しかも子どもの命を守るとの名目のもと、子どものいる家庭内での禁煙まで目指すと、5月25日の記者会見で発表したのである。

 その是非は敢えて措(お)くとして、小池氏および都民ファーストが禁煙を唱えるのは勝手ではある。しかし、いくらなんでも家庭の中を条例で縛るのはいかがなものかと、疑問の声が上がっていることもまた事実。確かに、私権の侵害になりかねない危険な思想である。にもかかわらず、なぜ彼女はこの「禁断の果実」に手を出したのか。

「都議選に向けたパフォーマンスですよ」

 と、ある都政関係者は、くゆらせた紫煙の先に小池氏を思い浮かべたような苦々しげな様子で吐き捨てる。

「まずその背景に、厚労省が今国会での成立を目指した受動喫煙防止法(健康増進法改正)の存在があげられます。禁煙原理主義集団である厚労省は、原則屋内禁煙に持ち込む法案を用意しました。ところが、それでは一部の飲食店はやっていけないと、自民党、そして民進党の議員連盟からも猛反発を受け、厚労省は『例外』を法案に盛り込まざるを得なくなった。それでも、自民党側は収まらず、紛糾しました」

 こういった国会の状況に着目したのが、政界の渡り鳥として嗅覚だけは鋭い小池氏だ。

「師匠である小泉さん(純一郎・元総理)から、世論受けするための『二元論』を学んだ小池さんは、永田町での受動喫煙防止議論を利用することを思い付いた。厚労省すなわち禁煙派が『善』であり、自民党すなわち喫煙派が『悪』であるという単純すぎる善悪二元論を、都議選に持ち込もうとしているわけです。国ができないことを都でやる、私こそが改革者だと」(同)

 ところが小池氏の「浅知恵」は見透かされ、そう簡単に事は運ばなかった。

 自民党都連関係者が、今擦(す)ったばかりのマッチの炎の如き怒りを目に浮かべ、彼女の思惑を指摘する。

「うちも含め、都民ファースト以外の各党の都連も、国政とは別に受動喫煙対策を公約に掲げた。小池さんだけを突出させるわけにはいきませんからね。そこで困った彼女は他の党との差別化を図り、都民ファーストが埋没しないために、過激な家庭内禁煙を打ち出してきたんです。実はそこにはもうひとつ、彼女の打算があって……」

■都民ファーストの趨勢

 吸殻を小池氏に見立てたのか、それを灰皿に押し付けつつ、自民党都連関係者が続ける。

「昨年の都知事選の頃から、小池さんサイドは東京都医師会とつるんでいた。彼らは厚労省以上の禁煙原理主義。東京都医師会を味方に留めておくには、過激だろうが何だろうが、他党との違いを出さないわけにはいかなかったんです。なぜって、東京都医師会の票が逃げてしまうから。つまり小池さんは、小泉さん譲りの二元論を使うことで、庶民票と東京都医師会の組織票を集めることが目当てなんです」

 実際、都政に詳しいジャーナリストは、

「世論調査では、小池さん個人の支持率は相変わらず7割前後と高い。一方、都議選でどの党に投票するかという質問に対しては、都民ファーストと答えた人が自民党と答えた人より約10ポイントも下回る結果が出たこともあります」

 と、都庁6階にある、文具やコピー用紙が雑然と置かれた物置小屋のような喫煙部屋で肩身狭く解説する。

「一時は、都議選で都民ファーストが過半数を取ることもあり得ると見られていましたが、先行きは不透明。事実、都民ファーストのある幹部は、先の投票先政党の世論調査を受け、『調査の仕方がおかしいのではないか』と苛立っていたこともありました」

 しかし、進むも地獄、引くも地獄の豊洲移転問題で何らかのアピールをしてみせても、小池劇場をどれだけ演出できるかは読み切れないところがある。そこで、豊洲に代わって庶民受けする新たな「タマ」として、禁煙を前面に打ち出してきた格好なのだ。

特集「嫌煙ファッショで集票 『小池都知事』が『自宅でも禁煙』都条例をぶち上げた!」より

「週刊新潮」2017年6月15日号 掲載


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