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スピッツ結成30周年、潜在ファンに訴求するポテンシャル

2017年05月20日 12時00分
提供:ORICON NEWS

 アルバム発表とライヴを軸に活動を続けて着実にファンを拡大してきたバンド、スピッツ。その姿勢は今も昔も変わることはなく、強固なバックボーンとなって、唯一無二、独自のポジショニングを形成している。結成30周年というメモリアルイヤーを迎えた今年、全シングル表題曲に新作を加えた結成30周年記念の3枚組CDボックスが発売される。バンドの歴史を辿れるという内容が、潜在ファン層に強く訴求しているようだ。

【オリコン】スピッツ、これまでのシングル売上ランキング

◆3年ぶりの新作アルバム『醒めない』は前作超えの好セールス

 87年にバンドを結成して以来、アルバム発表とライブを軸に活動を行ってきたスピッツ。その間、一度たりとも活動休止することなく、メンバーチェンジも行うことなく、一貫した スタンスで、数多くのエバーグリーンな楽曲を発信し続けてきた。

 昨年7月に発表した15枚目のオリジナルアルバム『醒めない』(初動売上8.3万枚/累積売上13.8万枚)は、前作『小さな生き物』(13年)から約3年ぶりと期間を空けてのリリースであったが、初動売上、累積売上ともに前作を上回る好セールスを上げて健在ぶりを示した。また、同アルバム発売後に行ったホールツアーのライヴ映像『SPITZ JAMBOREE TOUR 2016"醒 め な い"』(BD:1.3万枚/DVD:0.9万枚)も5月に発売され、こちらも初動・累積売上共に前作を上回っている。

 そんななか、バンド結成30周年を記念して、7月5日には新曲3曲を加えたスピッツ初となるコンプリート・ボックス『CYCLE HIT 1991~2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-』(全45曲収録)が発売される。内容は06年に2枚同時に発売されたシングルコレクション『CYCLE HIT 1991~1997』(累積売上76.6万枚)と『CYCLE HIT 1997~2005』(累積売上56.5万枚)に加え、その続編となる06年以降のシングル楽曲及びドラマ主題歌となった配信限定シングルに新曲3曲含む新装盤『CYCLE HIT 2006~2017』1枚の計3ディスクが、全曲デジタル・リマスター音源で収録されるというもの。30年というキャリアを持つスピッツの歴史が本作で辿れるとあって、コアファンだけでなく、かつてのファンも含めた潜在ファン層の熱い注目を集めているようだ。

◆CMやドラマ主題歌への起用で若い世代にも楽曲が浸透

 アルバム発表とライヴを軸に活動を続けて着実にファンを拡大してきた。そのスタンスは今も昔も変わることはなく、強固なバックボーンとなっている。ミュージックシーンで唯一無二、独自のポジショニングで輝き続けるスピッツの魅力とは何か。結成30周年のメモリアルイヤーを前に、スピッツのアルバム購入者に対して行った調査で、その魅力について尋ねたところ、好きな要素のTOP3は「声質」「楽曲」「歌詞」で、この3つの要素はほぼ同率であった。また、この評価はオリジナルアルバム&シングルコレクション購入者(=コア層)もシングルコレクション購入者(=ライト層)でも、性別、世代別で見ても変わらず、確固たるバンドイメージを有していることもわかった。

 「透明感」「柔らかい」「優しい」「包まれる」「癒される」と評される草野マサムネの声質で表現される、聴く人によって解釈の異なる陰影に富んだ奥行きの深い歌詞世界、そして多様な音楽を取り入れポップスとして昇華させている楽曲のバリエーションの豊かさが三つ巴となって、スピッツ独自の世界観を構築しているというのが、多くの人の一致するスピッツの魅力のようだ。

 スピッツのアルバム購入経験者に、新たなシングルコレクションを発売した場合の購入意向を尋ねたところ、回答者の約4分の1が「購入したい」という好反応を示した。オリジナルアルバムとシングルコレクションの購入経験のあるコア層に至っては、その割合が4割まで跳ね上がった。

 購入したいと考える主な理由は「ファンだから」「前作のシングルコレクションの内容が良かった」だが、それに次いで、近年の作品を知るナビゲーション盤として手に入れたい、という回答が目立った。「最近の曲をチェックしていなかったのでまとめて聴きたい」(20代女性/三重)、「久々にテレビで観て昔と変わらないと思った。知らない曲がたくさんあるのでまずはシングルコレクションで」(30代女性/長野)、「少し離れていたので復習の意味も込めて聴きたい」(40代男性/神奈川)、「しばらく聴いていなかったので歴史を辿りたい」(50代男性/東京)などなど。

 近年、「渚」(96)や「スターゲイザー」(04)、「愛のことば」(95)、「ロビンソン」(96)などの人気曲や、新曲「みなと」「ヒビスクス」「コメット」(最新アルバム『醒めない』収録)などがCMやドラマ主題歌に相次いで起用されていることから、それらを耳にした潜在ファン層が「久々に聴きたくなった」と触発されているようである。

 また、好きな楽曲を年代別に見てみると、各世代の上位の共通楽曲は「ロビンソン」「チェリー」「空も飛べるはず」「楓」「涙がキラリ☆」などだが、10代・20代では、最新アルバム『醒めない』(16)のタイトルチューン「醒めない」や最新シングル「みなと」など最近の楽曲もランクインしており、若い世代にもスピッツの楽曲が浸透している様子がうかがえる。

 アルバムアーティストであることから、必ずしもリリースが多いとは言えないため、調査からは、ファンが新曲を渇望する様子も伝わってきた。そのため、新曲も収録される今回のコンプリート・ボックスのポテンシャルは、いっそう高まったと言えそうだ。

【調査概要】
調査対象:全国10~50代男女
サンプル数:4768人
調査期間:16年9月13日~23日
調査手法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ


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