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ロシア外交のカギを握る「プーチンに狙われる女性学者」とは

2017年04月19日 06時19分
提供:デイリー新潮

 4月7日、アメリカのトランプ政権は、シリアの軍事施設に向けてトマホーク59発を撃ち放った。直前の4日、シリア北西部で起った毒ガス攻撃に対しての制裁措置であるが、シリア・アサド政権を支えるのは、いうまでもなくロシアである。選挙期間中から積極的にロシアのプーチン大統領に“ラブコール”を送っていたドナルド・トランプのことを考えると、外交筋から、さまざまな臆測が飛び交うのも当然だろう。

「対露政策、急旋回か!?」、いやいや「事前にロシアに通告していたからデモンストレーションにすぎない」。さらに言えば、中国の習近平が訪米中だったこともあり「北朝鮮に対しての脅しだ」とか……。

 大統領就任以降、過激に大統領令を発しては周囲を狼狽させるトランプの真意をはかることは、なかなか難しいが、少なくとも、一連の軍事行動がロシアに対しての“ラブコール”でないことは確かだ。ワシントン駐在のジャーナリストが言う。

「この2月、国家安全保障担当の補佐官だったマイケル・フリンが就任前に駐米ロシア大使と会談したことが明らかになり、辞任を余儀なくされましたが、この時明らかになったのが、意外に根強い米国民の“嫌露感情”です。世論に聡いトランプがこれを受けて、方針を切り替えたというのは容易に想像つく話です」

■プーチンを調べ尽くした女



 結果としてフリン氏の後釜には陸軍の“本流”からマクマスター中将が就き、一方でトランプの指南役であり親露政策推進者のスティーブ・バノン首席戦略官がNSC(国家安全保障会議)から外れた。そして、この4月に入ってからは、このNSCにある女性学者も加わった。

 彼女の名はフィオナ・ヒル。ハーバード大学で博士号を取得、アメリカの名門シンクタンク「ブルッキングス研究所」で長年ロシア研究を続けてきた人物である。

「正式にはロシア・欧州問題担当上級部長兼大統領副補佐官としての就任ですが、彼女はロシア強硬派として有名です。彼女が執筆した『プーチンの世界――「皇帝」になった工作員』は、プーチン本人を冷静かつ緻密に分析した本として、西側専門家筋から高い評価を受けています」(同)

 彼女は都合よく書きかえられたプーチン情報を精査し、小石を積み上げるようにして事実を積み重ねている。そしてプーチン本人をロシア現代史と並走させながら、その実像を「国家主義者」「歴史家」「サバイバリスト」「アウトサイダー」「自由経済主義者」「ケースオフィサー」の6つにカテゴライズして、プーチンの行動原理の核心に迫っている。それゆえに……、

「彼女はロシア、いやプーチンにしてみたら最も煙たい人物の一人。一部にロシアから命を狙われているとの情報もあるくらいです」(同)

 いずれにしても、トランプの対露政策は変わった。変わって果たしてどうなるか――。キーマンであるフィオナ・ヒル氏の動向に注目することで今後の米露関係が見えてくるだろう。

デイリー新潮編集部


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