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津波跡残るスケボー場=被災倉庫改修、子どもたちに-五輪事前キャンプが夢・宮城

2017年03月20日 15時45分
提供:時事通信

 東日本大震災からの復旧も進み、6年前の痛ましい風景が少しずつ減り始めた宮城県石巻市の沿岸部に、子どもたちが駆け回る屋内スケートボード場がある。大津波の爪痕を残す倉庫を改修してつくったもので、「Onepark(ワンパーク)」と名付けられている。
 スケボー場は、元は水産加工団地内にあった被災した冷蔵倉庫。海に面した壁は穴が開き、3メートル超の高さには浸水跡も残る。手作りされた木製のジャンプ台などが並び、10人以上の子どもが一斉にスケボーで滑っても余りある広さだ。
 ワンパークを運営するのは石巻市で生まれ育った勝又秀樹さん(39)。2011年12月、初めて見た倉庫は固まった泥のプールだった。「遊び場所さえ失った被災地で、子どもたちが好きなことに熱中できる場所にしたい」。かつて自分がスケボーをして遊んだような場をつくれないか思案していたところ、倉庫の持ち主から「石巻を盛り上げるためだったら無償で貸してもいい」という提案があり、すぐに飛びついた。ボランティアや仲間とともに改修作業を続け、13年4月にワンパークはオープンした。
 勝又さんは震災で祖父母といとこの斎藤仁美さん=当時(25)=が犠牲になった。仁美さんは被災当時、妊娠中だったという。「震災がなければ、生まれてくる子に俺がスケボーを教えてたのかな」。6年たった今でも波のように寄せては返す悲しみは、勝又さんが子どもたちとスケボーを楽しむ大きな原動力の一つになっている。
 倉庫の無償提供は当初3年の期限付きだったが、持ち主の理解も得て、ワンパークは4月でオープンから丸4年。週2回のプロによるレッスンもあり、多くの子どもたちが休日に限らず授業を終えた平日にも集うようになっている。スケボーが20年東京五輪の追加種目に選ばれたことも追い風だ。
 勝又さんの夢は石巻をスケボーの聖地にすること。会社勤めをやめ、子どもたちを見守る。「東京五輪の事前キャンプで、ワンパークを使ってもらえれば。夢のある話」と勝又さん。「やっと芽が出てきた。土から何ミリか出たところで、今から茎が伸びて太くなる。歩みを止めたくない」と話した。 【時事通信社】

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