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ディーン・フジオカが語る父への感謝

2016年02月16日 06時00分
提供:ORICON STYLE

■【世界のドラマ】『荒野のピンカートン探偵社』

 NHK連続テレビ小説『あさが来た』への出演を機に、人気上昇中の俳優ディーン・フジオカ(35)。昨年7月期の連続ドラマ『探偵の探偵』(フジテレビ系)以来となる民放連ドラ『ダメな私に恋をしてください』(TBS系)にもレギュラー出演し、飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍ぶりだ。

【場面写真】ディーン・フジオカが出演していた海外ドラマ

 ディーンは、1980年生まれの日本人で、香港でファッション業界関係者にスカウトされモデルとしてファッション誌、CM、ミュージックビデオなどで活躍。俳優としての才能も見出され、2005年に香港映画『八月の物語』の主演に抜てきされた。その後、台湾に活躍の場を移し、数々の作品に出演。また、実際の事件を描いた映画『I am Ichihashi~逮捕されるまで~』(13年公開)では初監督・主演を務めた。音楽制作にも積極的で、自ら作詞・作曲・プロデュース業をインドネシアで行うなど、アジアを中心に、日本語、北京語、広東語、英語、バハサ(インドネシア語)の5ヶ国語を操ってボーダレスに活動している。

 14年には『荒野のピンカートン探偵社』で全米進出も果たしている。1850年代にリンカーン暗殺計画を未然に防いだアラン・ピンカートンが創設した、アメリカ最初の私立探偵社「ピンカートン社」の創設期を描いたミステリーアクションドラマで、実際の事件をモチーフに、ビリー・ザ・キッドなど、伝説的な人物を相手にした事件を1話完結で描いていく。ディーンは、西部開拓時代のアメリカに父親のかたきを討つため、単独で海を渡ってきた日本人で刀の達人・ケンジを演じた。

 1850年代といえば、江戸時代後期の安政4年(西暦1857年)から物語が始まった『あさが来た』とやや時代がかぶる。五代友厚(1936-85年)が大阪の、ひいては日本の近代化に奔走していた頃、地球の裏側まで海を渡っていった日本人(架空)がいたと想像するだけでもワクワクしてくる。

 ディーンは「日本からアメリカへ行くには密航しか方法がなかった時代です。死をも恐れぬ覚悟と何があっても仇討ちを成し遂げようとする決意は相当だったはず。しかも、当時のアメリカは南北戦争が終わったばかりで、まだ奴隷制度が残っている、白人以外の人種は人間じゃなかった時代に、有色人種のケンジが単身乗り込んでいって、いろいろやらかして(笑)。そうしているうちにアメリカナイズされていく。物語の中のケンジと、初めて北米で仕事をする自分がオーバラップして思い出される特別なプロジェクトでした」。

 “ハリウッド進出”と言うは易く行うは難し。「いつかは北米でもやってみたいなって途中から思うようになったんですけど、こんなに早くそういうお話がいただけるとはおもってもなかったので、びっくりはしました(笑)。けど、そのチャンスは自分がやってきた作品を見てもらって、面接試験で合格してつかんだ役だったので、そこでのモチベーション、演じるうえでのパッションというのは自分の中で確固たるものがありました。どうせやるなら、より大きな舞台へと思うのは誰でも自然なことだと思うので、そこに対して努力を続けるという感じで、北米以外でも常にそう思ってやってきています」。

 撮影現場で、いわゆる外国人はディーンとアラン・ピンカートン役のアンガス・マクファーデン(スコットランド・グラスゴー出身)の二人だけ。「なんでキミはいまここにいるんだ、とよく聞かれました(笑)」。

 父の仇討ちのために密航までして渡米する、そんなケンジの父親に対する思いにもディーンは共感を寄せる。

 「私はたまに中国人と勘違いされることもあるのですが、福島生まれの日本人です。父親の国籍は日本ですが中国で生まれ。父親は僕にとって、すごく外の世界に興味を持つきっかけをくれた人です。小さい時からよく出張先からおみやげを買ってきくれると、アメリカの映画だったり音楽だったり物だったり、おじいちゃん、おばあちゃんの家に行くと中国語の本が並んでいて、日本のもの以外のもの触れる機会があったんですね。で、まだ日本にインターネットが知られてない時代からモデム回線でインターネットにアクセスしていたような、そういう仕事をしていたので、すごく新しいものとか、外の世界のものに対する好奇心をうまく引き出してくれた父親だったんだな、といま自分も父親になってそう思いますね」。

 「飛ぶ鳥を落とす勢いですね」、と言ったら「そういう流れにいまあることを、すごくうれしく思っています。求められて初めて自分が存在できる仕事じゃないですか、俳優業って」と冷静に返された。

 「僕にとって最初から明確な目標があって俳優になったわけでなくて、生きていくためにいろいろやっていった結果、いまがある。たまたま香港でスカウトされて、モデルや俳優の仕事をすることによって社会との接点を得ることができて。しかも、俳優の仕事は、自分の思いなんて関係なくて、作品のプロデューサーや監督などから求められ、それに自分が感謝の気持ちをもって、全力で応えていくしかないと思っています」。

 それが、ディーン・フジオカの“仕事の流儀”。「自分がこれまで選択に選択を重ねてきた流れの中で、畑違いに見えた経験が後の仕事にプラスになることもたくさんありました。表現の質にはこだわっても、リージョン(地域)やジャンル、カテゴリーを決めつけずに、これからもクリエティブにチャレンジしていきたいと思っています」。

 『荒野のピンカートン探偵社』DVD-BOX1(第1話から第12話を収録)、同DVD-BOX2(第13話から最終第22話を収録)が発売中。


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