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「悲しいから泣く」のではなく、「泣くから悲しい」だった? 早大で「感情」のメカニズム調査

2016年02月08日 12時30分
提供:Aging Style

早稲田大学理工学術院の渡邊克巳教授らの研究チームは、音声の感情を変える加工ができる装置を通し、「楽しい」「悲しい」「怖がっている」といった自分の声を聞いた人は、声の変化には気がついていないのに、感情が変化していたとする研究結果を発表した。

実権では、自分の話している声に、自分が気がつかないレベルで、声のトーンや響き方を加工し、リアルタイムに感情表現を与えることのできるデジタル装置「Da Amazing Voice Inflection Device(DAVID)」を開発。

この装置を利用し、実験の参加者に小説を朗読してもらいながら、朗読している声を徐々に「楽しい」「悲しい」「怖がっている」状態へと調節し、自分の声をヘッドホンで聴いてもらった。実験前から実験後までの感情の変化を、自己回答式のアンケートと皮膚の電気反応から調査している。

その結果、ほぼ全員が自分の声が加工されて聞こえていることに気がついていなかったが、声の変化に合わせて感情が「楽しい」「悲しい」「怖い」ように変化していたと回答。本人の意識に関係なく、外部から操作することで感情が変化させられることがわかった。

感情表現と感情の変化の関係については、一般的に信じられている「悲しいから泣く」(キャノン・バード説)という説の他に、「泣くから悲しい」(ジェームス・ランゲ説)という説もあり、今回の実験では、後者の可能性を示唆するものとなっている。

渡邊教授は、今後、患者にポジティブな感情を誘導するといった医療分野への応用や、会議やオンラインゲームなどでの場の雰囲気の変調などに活用できるのではないか、とコメントしている。

発表は、米国科学アカデミー紀要「PNAS」2016年1月26日号(vol. 113 no. 4)に掲載された。



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