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胃下垂の人は太らない? 内科医がダイエット都市伝説を検証

2011年10月01日 17時00分
提供:マイナビニュース

胃下垂の人は太らない? 内科医がダイエット都市伝説を検証 次々と新しいダイエット法を試しても効果がないという人や、いくら食べても太らないという人がいます。

「胃下垂だから太らない?」、「水を飲んだだけでも太る?」など、世間でよく言われるダイエット都市伝説について、その真偽を、内科医で大阪府内科医会副会長・泉岡医院院長の泉岡利於(いずおか・としお)先生にうかがいました。


■太る遺伝子やデザートの「別腹」も実在する

伝説1・胃下垂の人は太らない

この説はよく耳にします。本当でしょうか? また、なぜ太らないのでしょうか。

「これは本当です。胃下垂とは、胃を釣り上げている筋肉が緩んだ状態で、女性に多い症状です。なかには骨盤のある場所まで垂れている人がいます。

口から入った食物は、胃を経て十二指腸、小腸へと消化されながら進み、栄養素のほとんどは小腸で吸収されます。しかし、胃が下にあることで、食物が胃で滞在する時間が長くなり、栄養素がなかなか吸収されません。ですから、食べているわりには栄養がとれないことになります。

また、食物が胃に残っているので、胃酸が過度に分泌されてムカツキが起こり、食欲不振になり太りにくいという傾向があります」(泉岡先生)

伝説2・やせの大食い

テレビで見かける「大食いタレント」の中には、やせている人も多くいますが、いわゆる「やせの大食い」の人の体は、どういうメカニズムなのでしょうか。

「たくさん食べればエネルギー摂取量が増えて太るはずなのに、太らない人もいらっしゃいます。私がクリニックで診察した経験からは、太らない人の何割かは胃下垂が見られました。

ほかには、遺伝などの要因で脂肪を分解する細胞を多く持っているため、カロリー消費が多くなって太りにくいということも考えられます。

また、太りにくい食べ方が自然に身についているという場合もあります。実は、食品別に食べる順番を変えることで、同じ量を食べても太りにくくなるということが分かっています。

食事をする場合、まずは、野菜やきのこ、こんにゃくなどの食物繊維を先に食べて、次に、肉などのたんぱく質を、最後にご飯やパンなどの炭水化物を食べるようにします。糖質になる炭水化物を食べるタイミングを遅らせるのです。

そうすると、先にごはんや肉類を食べるよりも、脂肪吸収が緩やかになります。食べても太らないという人が周囲にいたら、食べる順番に注目してみてください」(泉岡先生)

伝説3・35歳を過ぎるとやせにくい

若い時はダイエットをするとすぐに効果が見られたけれど、年齢とともにやせにくくなっていると感じる人も多いはず。

「基礎代謝(何もしなくても消費しているエネルギー)が年齢とともに低くなるのもあるのですが、若いころは過剰に摂取されたカロリーは基礎代謝や運動によって筋肉になりやすいのに比べ、35歳を過ぎると代謝能力が落ちるため、過剰分のカロリーは脂肪として体に蓄積されやすくなるのが原因の一つです。

さらに、やせるときは筋肉から落ちていくので、太ってもやせても、結果的に体積の多い脂肪が残ります。ですから、年齢が上がると、体重が減ったとしても、見た目はやせたように見えなくなります」(泉岡先生)

伝説4・水を飲んでも太る

体重増加が気になる人に多いセリフ、「水を飲んでも太る」とは本当でしょうか。

「水はゼロカロリーなので、水を飲んで太るということはありません。『私は空気を吸うだけでも太る』と嘆く方もいますが、実際、そういう方はほかに原因があります。たいてい、食べ過ぎているのです。

例えば35歳以上なら、一日の食事量は小学校3~4年生くらいの量で十分です。自分では間食を控え、『一人前しか食べていない』と思っていても、まだまだ摂取カロリーが多いため、『水を飲んでも太る』と考えてしまうのでしょう」(泉岡先生)

伝説5・デザートは別腹

女性に限らず、飲み会の後で、「シメのラーメンは別腹」という男性もいるのでは。

「これは本当です。以前、私のクリニックにテレビ局が来て実験をしたので、私も自分の目で確認しました。満腹でも甘いものを見ると、胃の上腹部が膨らんで、食事が入るスペースができます。

神経反射の一つで、『梅干しを見るとだ液が出る』というように、興味のある食べ物を見ると条件反射で胃が膨らみます。デザートやラーメンがその部分に入ると考えると、『別腹』だと言うことができるでしょう」(泉岡先生)

伝説6・幸せ太り

結婚をすると、太る人が多いようですが……。

「第一に、食生活の変化が原因です。今まで母親の作る料理や、なじみの定食屋の食事が多かったのが、奥さんや自分が料理を作ると、味付けが変わり新鮮味があります。そのため食べ過ぎてしまう傾向にあります。

男性は『食事を残したら奥さんに悪い』と思ってつい食べ過ぎたり、女性は夫の帰宅を待って食時時間が遅くなる、夫の食事量に合わせて自分もたくさん食べたりしてしまうなど、生活環境の変化が太る原因につながります」(泉岡先生)

伝説7・親が太っていると子どもも太る

太っている人もやせている人も、家族そろって同じ体形のように思います。

「大阪大学などの機関が詳しく研究していますが、太る遺伝子がいくつかあることが分かっています。これらの遺伝子は『倹約遺伝子』とも言われ、人間に備わったのは、縄文時代にさかのぼります。狩猟民族でしたので、獲物を確保できないときに備えて『飢餓にならないようカロリーをため込む』という役割の遺伝子を持ったと言われています。

倹約遺伝子を持っている人は、基礎代謝(何もしなくても、呼吸や体温調整など、生命活動維持のために消費しているエネルギー)が200~300キロカロリー減少します。欧米人よりも東洋人のほうが、これらの遺伝子を持つ人が多いという研究報告もあります。

この遺伝子を両親ともに持っていれば、子どもが遺伝子を引き継ぐ可能性が高くなり、太りやすい体質になると言えるでしょう」(泉岡先生)

伝説8・タバコをやめると太る

「タバコをやめると、ごはんがおいしくなる」と言う人も多いようです。

「『タバコをやめると太る。しかしながら、タバコを吸っている人はメタボリック・シンドロームの人が多い』という興味深いデータがあります。これは、タバコを吸う人は飲酒の量も多い、また、運動に興味がないという人も多い。だから、生活習慣病になりやすいというわけです。

ですが、本来、タバコは常習性があり、タバコを吸うとドーパミンという快楽物質が脳内に出て、食事や睡眠が不十分であっても、一時的には元気でいられます。

タバコをやめると喫煙時と同じ摂取カロリーでも2キロ~3キロは太ります。さらに味覚も研ぎ澄まされ、ごはんをおいしいと感じるようになります。そのために、食べ過ぎてしまったり、また、口寂(さみ)しくて間食が増えてしまうなどで太る人がいます」(泉岡先生)

伝説9・炭水化物抜き(ごはんやパン、めん類など抜き)はやせる

「炭水化物抜きダイエット」という言葉を耳にしますが……。

「結論から言えば『やせるけれど体には良くない』です。炭水化物は消化されてブドウ糖に変わります。ブドウ糖は脳の発達に重要な栄養素です。ブドウ糖が足りないと集中力が落ちて仕事の効率が悪くなります。一日の必要な摂取カロリーの55%~60%を炭水化物からとるのが理想的です」(泉岡先生)

こうして9つダイエット都市伝説を医学的に検証してみると、直接的に太る理由になっていない都市伝説も、間接的に根拠があったのです。自分が太りやすい理由が分かった気がします。

監修:泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長、医療法人宏久会泉岡医院(大阪市都島区。TEL:06-6922-0890)院長、ほか。http://www.izuoka.com/

(下関崇子/ユンブル)

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