日刊アメーバニュース

節電で乗り越える夏は食中毒にご用心

2011年08月27日 20時00分
提供:マイナビニュース

食中毒といえば、湿気の多い梅雨や気温の高い夏さえ気を付けていれば安心と思ってしまいがちですが、実はそうでもないようです。

「食中毒は、夏が終わってからも注意して」という、大阪府内科医会副会長で内科医・泉岡医院院長の泉岡利於(いずおか・としお)先生に、食中毒について気を付ける点や、予防方法についてお話をうかがいました。


■夏の疲れがでる9月こそ食中毒に気を付けて

「冷たいものばかり食べたり飲んだりすると、胃腸が弱ってきます。医学的には、この胃腸障害からくる全身の倦怠(けんたい)を夏バテと呼んでいますが、特に今年の夏は節電で冷房を付けずに冷たいものを食べて暑さをしのいだ人も多いでしょう。

その場合は、例年よりも食中毒や食あたりになりやすいと考えておくといいでしょう。

また、部屋の温度が高ければ、カバンの中やテーブルの上に置いたお弁当や食材も、傷みやすくなっていることにも注意が必要です」と泉岡先生。

食中毒と一口に言いますが、その原因はさまざまで、

「一番多いのは細菌性の食中毒で、豚肉などに多いサルモネラ菌、魚介類を汚染する腸炎ビブリオ、病原性大腸菌(O-157やO-11など、頭にOがつくもの)、鶏肉に多いカンピロバクター、おにぎりやお弁当に多い黄色ブドウ球菌などがあります。

ほかには、フグの毒、きのこの毒などの自然毒によるものや、ごくまれに農薬やヒ素など化学物質によるものがあります。しかし、これは職業上従事する人が取り扱いを誤るようなレアケースです」と泉岡先生は説明します。

そして、この食中毒は、同じものを食べても重症化する人と、なんとなくおなかの調子が悪いという程度で済む人がいますが、その理由について泉岡先生に聞いてみました。

「かぜもそうですが、食中毒は、その人の抵抗力や免疫力と大きくかかわっています。ビジネスマンの世代では、睡眠不足が続いたり、過労気味だったり、精神的ストレスをかかえていると抵抗力が弱まり、食中毒にかかりやすくなります」(泉岡先生)

■食中毒予防は、食材の加熱だけでは不十分?

それでは、食中毒を予防するにはどうしたらいいのでしょうか。

「梅雨や真夏だけでなく、お弁当や食材をスーパーやコンビニで買ったら、できるだけ早く持ち帰ってすぐに食べるか、冷蔵庫に保存してください。車の場合、レンタルビデオ屋に寄るためにお弁当を車内に10分だけ放置した……という程度でも、車内は高温になるので注意が必要です。

帰宅したら手洗いをする、まな板やふきんなどの調理器具をきちんと殺菌するということも大切です。次に、食材を加熱することです。唐揚げやハンバーグなどは、しっかり中まで火を通してください。75℃で1分以上の加熱が目安です。

残った料理は温かいままラップして冷蔵庫に入れると、内側に水滴がついて細菌が繁殖しやすいだけでなく、冷蔵庫の周りの食材が傷む原因にもなります。冷めてからラップをかけて冷蔵庫に保存し、食べるときは再び加熱するとよいでしょう」(泉岡先生)

しかし、「加熱すればすべての菌が死滅するわけではないのです」と泉岡先生。

「10℃以下、もしくは60℃以上であれば、ほとんどの菌は繁殖がおさえられますが、例えば、おにぎりでの食中毒の原因に多い黄色ブドウ球菌は、100℃で30分以上加熱しても死滅しません。さらにお弁当箱に入れて密封すると菌が増殖し、エンテロトキシンという毒素を発生させるのです。

また、ウェルシュ菌というのも耐熱性があるため、カレーや煮物などイベントやお祭りで大量に作ったときには、加熱し続けていても早く食べないと鍋のなかでどんどん菌が増殖し、集団食中毒を起こすこともあります」(泉岡先生)

作ったらすぐ食べる! ということを覚えておきましょう。

■食中毒や食あたりになってしまったら、絶食して水分補給を

気を付けていても、もし食中毒や食あたりになってしまったら、どうすればいいのでしょうか。

「食中毒の症状は細菌性、ウイルス性を問わず、ほとんどの場合、おう吐・下痢を起こします。これは、体の中の異物(菌)を早く体外に押し出そうという体のしくみからくる現象です。熱が出たり、激しい腹痛を起こしたりします。

食中毒は医学用語で、一般用語の食あたりと同じ意味ですが、症状が軽い場合は食あたりと使い分けている人も多いようです。

食中毒の場合、一番心配なのは、おう吐・下痢を繰り返したために、体から大量の水分が奪われて脱水症状を起こしてしまうことです。

水分補給は、お茶や水よりもスポーツドリンクがおすすめですが、糖分が多いため、余計吐き気をもよおすこともあるので、水で薄めて飲むとよいでしょう。また、かんきつ系の飲料や牛乳も吐き気をもよおすので控えてください。

食中毒やひどい食あたりの場合は、絶食することが基本です。おかゆやうどんなど、『消化にいいから』、『体力をつけるため』と無理に食べると、余計に吐いてしまい、さらに脱水症状を引き起こす恐れがあります。

軽度の食中毒(いわゆる食あたり)でなおかつ健康な人であれば、数日から1週間で症状はおさまりますが、もし、自力で水分がとれないようであれば危険な状態ですので、直ちに病院に行って点滴をうけるようにしてください」(泉岡先生)

ちなみに病院へ行っても、原因となった食品を特定することはできないとか。「あの店のあれが怪しい?」と思ったら、市町村の保健センターに問い合わせると、同様の問い合わせが多い場合はお店の調査や検査をするそうです。

監修:泉岡利於氏。内科医、医学博士、大阪府内科医会副会長、医療法人宏久会泉岡医院(大阪市都島区。http://www.izuoka.com/ )院長、ほか。

(下関崇子/ユンブル)

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