日刊アメーバニュース

内科医に聞く。精神的ストレスや体の不調を感じたらどうすればいい?

2011年04月05日 18時00分
提供:マイナビニュース

大災害や大きな環境の変化などにより、胃が痛む、おなかの調子が悪い、けん怠感が激しい、ドキドキする、頭痛がひどい……など、体調不良を訴える人が増えると言います。「睡眠と食欲の状態に気を配ってください」という内科医で大阪府内科医会副会長の泉岡利於(いずおか・としお)先生に、ストレスと体調の変化への対応についてお話をうかがいました。


■自律神経がバランスを崩すことで不調になる

――不安感が大きくなると体調が崩れるのはなぜでしょうか。

泉岡先生 大きな環境の変化があって心配ごとにつながるとき、自律神経がバランスを崩してしまいます。自律神経とは、体温、血圧、汗、胃腸の動き、脈拍、心臓の動き、食欲など、全身の機能を調節する神経の総称です。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、この二つが正常に働いているときは体調がいい。自然に快適な状態で過ごせます。が、自律神経は自分の意志でコントロールすることができないので、ショックや不安など精神的にマイナスな要素があるとすぐに体調に影響を与えてしまいます。

――交感神経と副交感神経はどのような働きがあるのでしょうか。

泉岡先生 緊張度が高いときは交感神経が働いています。交感神経とはいわゆる「戦闘モード」に入ったときに働く神経です。例えば、試験中や面談のとき、重要な会議のときなどは目前の状況に集中して、緊張しているでしょう。その間、眠くなる、トイレに行きたくなる、おなかがすくなどということはありません。

反対に、「リラックスモード」の働きを担うのが副交感神経です。緊張から解放されると、急に空腹感を覚えるとか、あくびが出ることがあるでしょう。そんなときは、副交感神経が働いています。

■長く続く緊張や不安が睡眠障害を招く

――不安なことがあると、リラックスできないのですが……。

泉岡先生 不安が続く間は、ずっと交感神経が働いている状態で、副交感神経が働かない。するとどうなるか。ここが重要ですが、睡眠障害が起こります。多くの体調不良は、これが原因です。

誰しも「緊張して眠れない」ということがときどきはあると思いますが、健康であればその状態が長く続くことはありません。でも、災害発生時など、命や生活にかかわる大きな不安を抱えると、交感神経が優位に立ったままとなって不眠が続くことになります。

■2週間、自分流リラックス法を続ける

――不眠になると、体調はどう変化するのでしょうか。

泉岡先生 具体的には、胃が痛む、下痢をする、極端に食欲が落ちる、心臓がドキドキする、異常に口が渇く、めまいがする、頭痛がする、不快な汗が出る、血圧が上がる、胸のあたりが詰まるなどの症状が起こりやすくなります。

――どう対策するべきでしょうか。

泉岡先生 それぞれの症状について対策を考えるよりは、まずは眠ることが一番です。

そのためには、「自分の生活環境ではどうすればリラックスできそうか」を考えて、少しでもいいのでリラックスをする時間をつくってください。

有事にはいつものように眠ることなどできないでしょうが、やはり、眠ることで自律神経のバランスが整い、さまざまな体調不良が快方に向かいます。

リラックスの方法ですが、「午後に20分ほど昼寝をする」、「ストレッチやウォーキングなどで軽く体を動かす」、「寝る前にテレビやネットを見ない」、「足湯や半身浴をする」、「規則正しい生活を心がける」、「友人や家族、同じ悩みを持つ人と話をする」など、手軽にできるリラックス法を見つけて、2週間は続けてください。

――それでも眠れない場合、どうすればいいでしょうか。

泉岡先生 できれば記録をして、週に3日以上の「不眠が続く」、あるいは、「悪夢を見る、すぐに目が覚めて心臓がドキドキするなど睡眠の質が悪い」と自覚した場合は、医師に相談してください。「自分の睡眠状態がどうであるか」ということに気を配ると、体調管理がしやすくなります。

ただ、睡眠障害に加えて、「食欲が異常に落ちる」、「体重が減り続ける」という症状がある場合はすぐに診察を受けてください。医師には、「体調がどのように悪化しているのか」についても伝えてください。

――市販の睡眠改善薬などの効果はどうなのでしょうか?

泉岡先生 説明書にある分量をきっちりと守って服用し、効果があるならそれでいいでしょう。ただ、3日ほど服用しても改善しない場合は、薬が効いていないか、ほかに原因があると考えられます。悲観せずに医師に相談をしてください。

――こういった場合の相談窓口は、病院のどこの科に行けばいいのでしょうか。

泉岡先生 胃腸や心臓の鼓動、血圧、食欲不振、頭痛などの内科的症状がある場合、まずは内科を訪れて、その症状と精神的不安があることを明確に伝えてください。医師が「精神的要因が強そうだ」と診断した場合は、心療内科を紹介してくれます。

不眠が1か月以上続いている、ひどいけん怠感や不安感など精神的な不調が大きいと感じる場合は、心療内科を訪ねてください。適宜、内科への紹介も行ってくれます。

不安やストレスの度合いは数値で測れませんが、それこそが体調悪化の鍵を握っていることは間違いありません。できるだけ自分の心の状態を自覚することが改善への早道です。

長引く緊張、ストレス、不眠は自律神経のバランスを崩し、その結果、内臓などの疾患に直結するとのこと。どのような状況でも、毎日、少しでもリラックスする時間を持つように意識して継続することが重要なのです。

監修:泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長、医療法人宏久会泉岡医院(大阪市都島区)院長、ほか。http://www.izuoka.com/

(阪河朝美/ユンブル)

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